大は「大きいこと,はなはだしいこと、大まかなこと、重要なこと」「大小」と言い換えると分かりやすい。
太は「大きいこと、太いこと、始めのこと、はなはだしいこと」。
「骨太」と言い換えると分かりやすい。
「大」と「太」は非常に似た漢字であるため、大変に誤用が多い言葉になり、また、意味も重複していることがあります。
「大」は大きいこと
「大」は「大きいこと」が第一義的にあり、そのほかにいろいろと派生した意味を持ちます。
語源が「人が両手足を広げている様子」を表して「大きい」ことの意味になります。
「大きい」ことではすべてのことに付けることで表現できます。
「大男・巨大・長大」など。
はなはだしいことでは「大安・大慶」があり、大まかなことでは「大意」、重要なことでは「大儀」があり、熟語はかなりの数が存在します。
「太」は「大」を強調した言葉
「太」は「大」に点を付けることで強調した言葉となりますから、意味も「大」と重複することがあります。
大きいことでは「太平洋」「太陽」があり、太いことでは「骨太」「筆太」「太棹」などがあり、始めのことでは「太祖」、はなはだしいことでは「太古」があります。
その他、「太陰暦・聖徳太子・太公望・太平楽・太刀・太鼓」など多くの言葉があります。
「太平洋」と「大西洋」の違い
「太平洋」には「太」が付けられている意味は「太平な海」と言うことからと言われています。
マゼランが「大西洋」からマゼラン海峡を経て「太平洋」に航行した時に感じた「太平」、つまり「穏やかな」と言う言葉が付いたものです。
「大西洋」は「西洋の西に広がる大海」の意味で付けられました。
英語では「アトランティック オーシャン」で「アトラスの海」となるため、漢字の国では分かり難く「大西洋」と名付けられたと言われます。
「大」と「太」とは
「大」は「大きいこと」が原義にあり、派生して「はなはだしいこと、大まかなこと、重要なこと」などとなりました。
「広大・重大・大慶・大要・大学」など多くの言葉があります。
「太」は「大」を強調した感じとなり、意味も重複しています。
「太陽・太平・骨太・太鼓・太古・太子」など多くの熟語があります。
太平洋」は「太平な海」、「大西洋」は「西洋の西にある大海」の意味になります。