引くは「引き算のこと、ものを減らすこと」。
「減少」と言い換えると分かりやすい。
減るは「ものの数が減少すること、目減りすること」。
「目減り」と言うと分かりやすい。
「引く」は引き算をすることですが、ものが減ることも意味します。
「減る」も同様にものが減少することや目減りをすることです。
つまり、「少なくなること」を言います。
「引く」は引き算
「引く」は引き算をすることですから、元の数が減ることを意味します。
「三から二を引くと一になる」「着衣の体重は風袋込みなので正味は1キロ引くことになる」、また、人の行いにも使い、「人間、引き際が大切だ」「商売は駆け引きだ」「押して駄目なら引いてみな」「引け!引け!」「もう引き上げるぞ」「どうしても引くわけにはいかない」などと使います。
「減る」は数量が目減りすること
「減る」は数値が少なくなることで、目減りとも言います。
「体重が思ったほど減った」「資金が目減りしている」「腹が減った」「減った分は補充することになる」「減り方が激しい」「少ししか減らなかった」「もっと体重を減らしなさい」「電池の残量が減ってきた」「ガソリンメーターが減少してきた」「減速しなさい」などと使います。
「引く」は「減る」こと
「引く」はある量から差し引くことですから元の量より「減る」ことを意味します。
「引くから減る」のです。
「在庫は使うことで減る」「在庫品は出荷されると減るので、その都度在庫数から引かねばならない」「原資から必要経費を引くと原資は当然減る」「給料は諸経費や税金が天引きされるので手取りは減る」などと使います。
「引く」と「減る」とは
「引く」は引き算のことで元の数から一定量を差し引くことです。
人の言動にも使い、「引き際、引け時、引き上げる、駆け引き」などと使います。
「減る」は「引く」ことから生じる結果のことです。
「引き算をすれば答えは当然減る」「在庫が減ったので在庫帳の数字は引かれた」「引くから減るのだ」「引くや減るはマイナスのこと」などと使います。