御の字は「御が付くほどありがたいこと」。
「素晴らしいこと」と言い換えると分かりやすい。
満足は「十分に納得がゆく様子のこと」。
「納得」と言い換えると分かりやすい。
「御の字」は昔の遊郭言葉とされ、御が付くほどのもの、つまり素晴らしいことを言ったものです。
「満足」は不満の無いことで、内容に納得している様子のことを言います。
「この程度なら御の字だ」は「この程度ならまあ満足だ」と言う意味で使っていますが、誤用になるのです。
「御の字」はこの上無く有りがたいこと、結構なこと
「御の字」は御が付くものですから、上等な物や人、結構なものや人、素晴らしい物や人、最上の喜びなどを言います。
「これほどまでにしていただけるなんて本当に御の字です」、「昔、遊郭の遊女が金払いの良く自分を大事にしてくれる客のことを御の字と言った」「御の字は大変結構なことや人、ありがたいことや人」の意味になります。
「満足」は納得のこと
「満足」は満ち足りていること、不満の無いこと、納得していることなどを言います。
「満足が行くまで話なさい」「満足しましたか」「まだ満足ではないのですか」「その人は満足気に話をしていた」「何か満足感が欠ける」「満足にも度合いがありそうだ」「余は満足じゃ」「腹いっぱい食べられたので十分に満足になった」などと使います。
「御の字」は「満足」ではない
「これなら満足だ」を「これならまあ御の字だ」と使うことがあり、「これならまあ納得出来る」と言う意味で使っていますが、誤用となります。
「この程度で不満を言うな、御の字だろう」も同じく誤用。
「これは認められたのだから、御の字と言えるかも知れない」も誤用。
「御の字」は「やや満足・少し納得」と使うことは誤用になります。
「御の字」と「満足」とは
「御の字」は御が付くほど良いこと、最上の喜びであること、ありがたいこと、結構なことなどの意味になります。
「満足」は不満の無い満ち足りたこと、十分に納得していることなどを言います。
「御の字」を「やや満足」「まあ納得」の意味で使い、誤用していることが多くあります。
「家族に介護してもらえるなら御の字と思わなければいけない」は正しく、「この程度なら御の字と思わなければいけない」は誤用となります。