呆然は「ボーとすること」。
「自失」と言い換えると分かりやすい。
茫然は「漠然とした様子こと」。
「ぼんやり」と言い換えると分かりやすい。
どちらの言葉も「ぼうぜん」と読みますが、意味は少し異なります。
呆然は「呆然自失」と使うことがある言葉です。
何かのショックがあり何もものを考えられない状態のことです。
茫然はぼんやりした様子のこと、「茫然自失」とも使います。
「呆然」はショック状態のこと
「呆然」はショックでボーとしてしまう様子を言います。
または、あきれてものが言えない状態のこともいい、「阿呆・痴呆・ボケる・あきれる・おろか」などの意味になります。
「地震被害の悲惨さに呆然としてしまった」「呆然自失の状態が続いた」「呆然と立ちすくんだままになった」「老人は呆然とした表情を変えることは出来なかった」などと使います。
「茫然」は漠然や呆然のこと
「茫然」は「呆然」と同じように使うこともあります。
また、漠然とした状態のことも言います。
「茫」は「広いこと・ハッキリしないこと・あきれること」などの意味があります。
「しばらく茫然としていた」「茫然自失とも言う」「余りにも茫然として良く分からない」「茫然自失状態だったので、考えが纏まらない」などと使います。
「呆然」も「茫然」も同じ
「呆然」は「茫然」と同じに使えます。
「茫然」には別に判然としない、ボンヤリとした、漠然としたなどの意味があります。
どちらも「ぼうぜん」ですから、会話では同じ意味に使われるのです。
書かなければ、違いは分かりません。
しかも両方に「自失」が付いてもおかしくありません。
前後の文脈で判断するより他はないのです。
「呆然」と「茫然」とは
「呆然」はあきれること、ボーとすること、愚かなことなどの意味になります。
「茫然」は「呆然」と同じ場合と、「漠然・判然としないこと」と言う意味の場合があります。
「呆然自失」「茫然自失」「呆然とした」「茫然として分からない」「ビックリして呆然となった」「茫然とした状況では判断することは難しい」」などと使います。