粋は「身なりがスッキリしていること。」
「小奇麗」と言い換えると分かりやすい。
いなせは「威勢が良いこと」。
「勇み肌」と言い換えると分かりやすい。
「粋でいなせ」と並べていうことがあります。
歌舞伎に出てくるような役者のことを言います。
現代ではそのような人は稀ですが、昔の江戸っ子はそのような気質が有ったのでしょう。
「粋」は「いき」のこと
「粋」は小奇麗さを感じる身なりをしていること、サッパリしていて、汚さが無いこと、また、裁けていることです。
見た目がスッキリしていることも言います。
「粋ないでたちをした若者」「つまり粋とは洗練された美」「何と粋な計らいをしたのだ」「粋な男性」「粋は男の色気もあること」「粋なことが出来る人だ」「粋の反対は無粋か」などと使います。
「いなせ」は勇ましいこと
「いなせ」は「鯔背銀杏の髪型を好む若い男」のことで、江戸日本橋の魚河岸から出た言葉です。
「いなせ=鯔背」はボラの幼魚の背のこと。
現代では死語かも知れませんが「威勢の良い態度」のことを言います。
江戸時代は「粋でいなせ」な人とほめる言葉でもあったようです。
現代にも「一心太助」の様な人が少しはいるかも知れません。
「粋でいなせ」は死語
「粋でいなせ」は現代では死語なのでしょう。
この様な若者は見たことがありません。
威勢が良い人はいますが、小奇麗かどうかは分かりません。
ヤンキー的な若者は威勢が良いばかりで、身なりは粋がっているだけ、色気のある小奇麗さとは縁がありません。
祭に居そうな、着流しの兄貴分の様なチンピラ風人物はいる可能性はあります。
「粋」と「いなせ」とは
「粋」も「いなせ」も江戸の言葉ですが、現代でもいそうな感じです。
「粋」は姿ばかりでなく、「粋な計らい」などと今でも使うのです。
「よく配慮がされた裁けた取り計らい」のことです。
「いなせ」を感じる人は今ではいないのです。
芝居ではそのような男性役者はいますが、舞台での役でしかありません。
現代の「いなせ」は小奇麗な身なりと、男らしさと言うことでしょう。