起点とは、「一連の動きが始まる出発地点」を意味します。
簡単に言いかえると「開始する地点」「スタート地点」となります。
一方、基点は「物事を見るうえでのよりどころ」という意味です。
別の言葉で言いかえると、「判断基準」「目安」「基準点」ということになります。
スタートの意味か、基準の意味かによって使い分けられます。
「起点」の意味
「起点」とは、物体・行動などについて一連の動きが始まる際の出発地点を意味します。
物事のスタートとなる点を指し、対義語は「終点」となります。
例えば、「東名高速道路は、東京インターチェンジを起点とする」「日本橋を起点として、全国の道路網が展開される」など、ある一点から始まるときに、「起点」が用いられることになります。
「基点」とは
「基点」とは、ある物事を判断する際に求められるよりどころ、根拠となるポイントを意味します。
同じような意味をもつ言葉として「判断基準」「指標」「中心点」などがあります。
「この地区を基点として地図を作る」となると、ある地区をベースとして周辺地図を作成することになります。
あるものに対する基礎となるもの、基準となるものが「基点」といえます。
「起点」と「基点」の用法
「起点」と「基点」は、ある一点(地点・内容など)が「物事の始まり」なのか、「物事を見る基準」なのかによって使い分けすることができます。
例えば、同じ「キテン」でも、「東名高速道路は東京ICがキテンである」と「東名高速道路は東京ICをキテンとして距離を測定する」では、必要な「キテン」が異なります。
前者は道路網の始まりを意味するので「起点」、後者は距離測定の基準を意味するので「基点」となります。
人生を見つめるうえでも「起点」「基点」は使い分けられる
自分の人生を振り返った際、「あれが今の自分の始まり」と感じるときは、「あの転職が、今の自分のキテンとなる」は「起点」を用いることになります。
起点は「start point」ですので、第二の人生の始まりなどを示すときには「起点」を用いましょう。
一方、「自分の人生という観点から物事を見たい、周囲を見たい」と感じるときは、「自分の今の立ち位置をキテンとして周りを見るようにしよう」は「基点」を使います。
基点は「base point」であり、自分の存在のよりどころを示すことができるからです。