甘言は「人に取り入ろうとして使う言葉のこと。」

「お世辞」と言い換えると分かりやすい。

巧言は「巧みに人に取り入ろうとして使う言葉こと」。

「機嫌取り」と言い換えると分かりやすい。

甘言は人に気に入られるような心にもない実のない言葉のことです。

巧言も同じ意味で、ことわざに「巧言令色少なし仁」とあるように人の顔色を窺って相手の気に入りそうなことを言うことです。

「甘言」は口先だけのことです。

「甘言」の「甘」は甘い言葉のことではなく、相手が満足するような言葉のことです。

その中には甘い言葉も入るかも知れませんが、「口先だけ・お世辞・形式的・心にもない・愛想・機嫌取り」などの意味が含まれます。

要はおだてて、相手の気分を良くするのですが、そのことで相手に取り入ろうとする下心があるのです。

「甘言を弄す」と言う言い方があります。

「巧言」は「甘言」と似ています。

「巧言」は巧な言葉ですが、やはり相手に取り入ろうと気分の良い言葉を並べて、相手の機嫌を取ることです。

「機嫌を取る・自尊心をくすぐる・調子がいい・心にもないこと・たらし込む・その気にさせる・お世辞」などの意味を含む言葉です。

「巧言令色少なし仁」と言う言葉があり、そのようなことを諫めたことわざで「人間はそのようなことはしないで誠実にしなさい」と言うことです。

「甘言」は「巧言」と同じ意味です。

「甘言」も「巧言」も相手の機嫌を取り満足感を与えて取入ろうとする下心のある行為です。

「甘言を弄す」「巧言令色少なし仁」など悪い意味で使っています。

例えば「社長のご提案は素晴らしく、皆、さすが社長と感心しています」「会長の油絵のご趣味は何とも高尚なことで玄人はだしの腕前と伺っています」などと歯が浮くような言葉ですが、相手は喜び言った本人に好印象を持つのです。

「甘言」と「巧言」とは。

「甘言」は相手が満足するような心にもないお世辞を言うことです。

「巧言」も同じで、相手に自分を売り込む手段として行います。

いい気分にさせて信用させ、自分の考えに誘導することなどを行います。

人間はおだてられると悪い気はしないもので、嘘でもうれしくなるものです。

そのような心理に付け込んだ「甘言」「巧言」は、相手の気持ちを誘導することになり、危険なことなのです。

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