宮司とは、一般的な神社におけるトップにあたる地位の神職です。
神社の社務を管理し、他の神職を統括する役職です。
一方、禰宜(ねぎ)は、宮司の次の位にあたる神職で、基本的には宮司を助ける任務を担うことが多いです。
基本的な神社の神職において、代表となるものを宮司、そのサポートを行う役割を禰宜が果たすといってもよいでしょう。
「宮司」とは
「宮司」とは、神社の最高責任者のことです。
宗教法人としての神社の代表役員であり、一つの神社には必ず宮司を一人置かなければなりません。
全国の神社のほとんどを統括する神社本庁の憲章では、「宮司は一社の長として、祭祀を管掌し、社務をつかさどり、神社の信仰と伝統の護持に努める」とあり、これに基づいて神社を管理し、神職を統率し、地域の祭祀や年間行事などを担います。
「禰宜」(ねぎ)とは
「禰宜」とは、神社において宮司の次に位置づけられる神職です。
宮司を補佐する立場であり、大規模な神社であれば権禰宜がさらに下位に位置づけられています。
禰宜は、神職に就いてから経験がより豊富になり熟練した者が務めることが多く、神社における祭祀や各種儀礼でも中心的な存在となります。
中規模以上の神社では一名置くことになります。
「宮司」と「禰宜」になるためには
神職になる方法としての最短ルートとしては、神道系の大学に入って神職に関する課程を修了することです。
日本では、國學院大學と皇學館大学がこれにあたります。
また、神職養成講習会に参加して所定の課程を修了したり、神職養成所に2年間通ったりすることで神職への道へとつながります。
その後、神社に出仕して経験を積み重ねることで、禰宜そして最終的には宮司となります。
全国的には「禰宜」より「宮司」が多い
全国には8万以上の神社がありますが、そこに務める神職のうち、「禰宜」よりも「宮司」のほうが多く1万人以上存在します。
理由としては、神社には神職や巫女をまとめ、神社の社務を管理する宮司を一名置かなければならないためです。
また、地域の小規模神社では専任の宮司がおらず、地域の中心神社の宮司が複数の神社の宮司を兼任しているのが現状です。