乖離は「あるものからどれぐらい離れているかということ。」
「差」と言い換えると分かりやすい。
ギャップは「あることと他のものとの隔たりのこと」。
「隔たり」と言い換えると分かりやすい。
乖離とギャップは物が離れている様子ですが、乖離は基準になるものからの隔たりですが、ギャップは二つの物の隔たりとなります。
乖離とギャップは日本語と英語との差はあまりないように感じます。
「乖離」は離れている様子
「乖離」の「乖」は「隔たる・離れる」という意味ですから「乖離」は離れていることです。
離れ方がある基準のものからどれぐらい離れているか、という意味で使われることが多いようです。
例えば株などで使われる場合はある時点や株価の平均値などを基準として、どれぐらい現在値が離れているかを乖離率で表すことをします。
また、紙飛行機を手元から飛ばした場合、どれぐらい飛んだか、飛ばしたところからどれくらい乖離した場所に着地したのかという考え方になります。
「ギャップ」は間隔のこと
「ギャップ」は二つのものがどれほどの差を持って離れているのかということです。
「乖離」と訳される場合もあるようですが、少しニュアンスが異なる言葉です。
例えば「話の内容にギャップを感じる」「あの夫婦は背の高さが大きく違うのでギャップを感じる」「この階段のギャップは大きいので気を付けなさい」「彼と付き合い始めて少し性格にギャップを感じる」などと使います。
「ギャップ」は同じようなもの二つの間の隔たり、差、間隔という意味です。
「乖離」の差と「ギャップ」の差は違う。
「乖離」と「ギャップ」は同じ離れていることでもその「差」の意味は異なるようです。
「乖離」の差は基準点からの差であり、「ギャップ」の差は同等の二つの点の差と考えると分かり易いのです。
「乖離率」は計算可能でも、「ギャップ率」は基準点が無いので計算で来ません。
例えば「この株価は15日移動平均線から上方へ3円乖離した」と使います。
「乖離」と「ギャップ」の違い
「乖離」はある点から見て他の点がある点からどれほど離れているかと言う意味です。
「ギャップ」はある点と他の点との間隔のことを意味します。
つまり「乖離」には基準になるものがあり「ギャップ」にはないのです。
ですから「乖離率」の計算は出来ても「ギャップ率」の計算は出来ないのです。
例えば「株価は平均線から上へ乖離した」「あの走者とこの走者のギャップは1分です」と使います。