各人は「それぞれの人たちのこと」。

それぞれといった意味になるため、多数の人たちを対象にしながら、その中の1人1人という意味になっています。

個々人は「それぞれの人たちのこと」。

意味としては各人とほぼ変わりませんけど、それぞれの人たちを漠然と区別して考える際に用いられやすいです。

人によってというニュアンスを含んでいる言葉です。

「各人」の意味

各人とは、それぞれの人たちのことです。

それぞれと言っているので、対象になっているのはかなりの大人数ですが、基本的にはその大人数の中の1人1人を同じ存在として見ていきます。

つまり、1人1人という言い方にはなるものの、1人1人は全く同じ人間として見る、平等に扱うという状況になります。

実際は人によって何かしらの違いはありますが、そういったものがないものとして1人1人を捉えるのです。

「個々人」の意味

個々人とは、それぞれの人たちのことです。

各人と意味は同じに見えるものの、微妙に異なっています。

個々人の場合には、何かしらの違いを見出したうえでそれぞれの人たちを指す際に使います。

つまり、何かの部分が人によって違うといった意味を示す際に個々人を使うので、個々人でイメージされるそれぞれの人たちは全く同じ存在ではなく、違いを持った人たちと捉えられるのです。

「各人」と「個々人」の用法や用例

「明日から皆さんはわが社で働く新入社員となるわけですが、各人で社会人としての自覚をきちんと持ち、一生懸命働いてほしいと思っています。」

「人によって食べ物は好き嫌いがある。

個々人で好きな食べ物、嫌いな食べ物が完全に一致するという状況はまず考えられないから。

味覚というものはどうしてもそういう傾向があるんだよね。」

各人と個々人は使うシチュエーションが違う

各人と個々人はどちらもそれぞれの人たちを指す言葉であり、一見すると意味はほぼ同じに見えます。

しかし、各人はそれぞれの人たちを同じ存在として見なすときに使います。

つまり、それぞれの人たちを区別する必要がないときに使用するのです。

しかし、個々人はそれぞれの人たちを区別する際に使うので、使用するシチュエーションが異なると評価できます。

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