「ポテンシャル」とは可能性や潜在力を指す言葉です。
本来は位置エネルギー等を示す物理用語ですが、現在は人間が持つ可能性について説明する際に多用される表現です。
有能ですがまだその実力を存分に発揮していない人材を説明する際や、まだ行動には移っていないものの実際に動く場合は存分に働いてくれそうな意欲を秘めている人物に対して使用されます。
「ポテンシャル」の意味
「ポテンシャル」とはその物事が持つ可能性や内に秘められているエネルギーを説明する際に使用される表現です。
元々は物体が持つ、位置エネルギー等を表す際の用語として使用されていたものです。
たとえばある石が高度一千メートルの山の上にある場合、石を山頂から地面に転がすと大きな衝撃が生まれます。
その多大なエネルギーを生む「可能性」あるいは秘めたエネルギー自体を示す言葉として使用されるものでした。
現在、この言葉は物理の計算式以外でも多用されており、主に実社会では人材やプロジェクトの持つ潜在力や可能性について説明する際に使われます。
「ポテンシャル」の使い方
物理用語として説明する場合は、単純に言葉を当てはめるだけで問題ありませんが、人材などの可能性について説明する場合は注意が必要です。
状況によって、「人間が持つ潜在力」に関する使い方である場合と、「潜在力を発揮するために必要な意欲」を指す言葉として使われる場合に分かれるため、話し手、聞き手共に前後の文脈を理解しておくことが重要となります。
「ポテンシャル」の例文
「あの位置にある物体のポテンシャルは○○程度になると思われる」物理用語としてはこのような表現になります。
人間に対して用いられるケースでは、潜在力そのものなのか、意欲を指しているものなのか区別が必要です。
人材等の持つ潜在力について使用する場合、「あの新人は凡庸に見えるが素晴らしいポテンシャルを秘めている」というように、人間の意欲を説明する場合は、「彼は優秀だが意気にかける部分がある。
ポテンシャルを上げて欲しいものだ」という使い方になります。
多用されるが、使いどころが難しくもある表現
ビジネス関連の自己啓発書などを中心によく見受けられる表現ですが、外来語を取り入れたケースにありがちな曖昧な要素を含んだ言葉であるため、使いどころには気を付ける必要があります。
人物について説明する場合、その人物が持つ潜在能力そのものについて語っているのか、その能力を発揮するための意欲について語っているのかが判りにくいため、とくに注意が必要です。