編成は「別々のものを集めて、一つのまとまりにすること」。
特にお金や物・作品・スケジュールなどに対して使われることが多いです。
編制は「別々のものを一つにまとめて、組織をつくること」。
特に人間に対して使われることが多く、軍隊などの組織について用いられます。
「編成」の意味
バラバラの状態であったものを集めたり組み上げたりして、一つの大きなまとまりにすることを言います。
主な対象が物であったり事柄であったりと、日常的に幅広く使われているため、普段目にするものの多くでこちらの漢字が使用されています。
人間に対して使用されることもありますが、その場合は「編制」の意味から外れた場合のみとなります。
「編制」の意味
個別の状態のものを集めて、一つのまとまりにすることを言います。
一見すると「編成」と似た意味合いに感じられますが、特徴的なのが軍隊や部隊などの人間に対して用いられる点です。
そしてもう一つの特徴は組織である者を組みなおすことで、新たな集団にするという点。
つまり最初から組織の一員でない人間を集める際には「編制」の意味に当てはまらないということになります。
「編成」と「編制」の用法や用例
「今年度の予算編成について会議で話し合う。」
「この電車の車両は何両編成ですか?」「そのスケジュール編成では間に合わないだろう。」
「新番組の番組編成は好評だ。」
「新たなクラス編成で仲のいい友人と離れてしまった。」
「優秀な人材を集めた部隊編成を行う必要がある。」
近い意味をもった同音異義語
「編成」と「編制」のように一見しただけでは違いの分かりにくい同音異義語の場合、その漢字から手がかりを得て意味を考えていくのが一番分かりやすいでしょう。
今回の場合であれば「成す」と「制す」です。
物事を一つのまとまりへ成すのか、人を制してまとめるのか。
一度分かってしまえば使い分けも出来るようになります。