人望は「人々からの受けが良く評判の良いこと」。

「人気」「好評」「一般受け」と言い換えると分かりやすいです。

人徳は「その人の美徳や人間としての寛容さのこと」。

「人間性」「器量」「包容力」と言い換えると分かりやすいです。

人望は周囲の人が関係して成り立つ言葉ですが、人徳はその人だけの資質なので周囲の人は関係ありません。

人望は周囲の人の受けが良いことです

人望は人々から「あの人は良い人」との評判を得ることで、信頼感があり不正はしないだろうという安心感が持てる人です。

そのため人気があり人受けが良いために、集団の代表に推薦されることがあります。

会社の社長や役員、管理職になり易く、スポーツの指導者や教育者などの素質を持っています。

また、芸事や芸術の先生としてや議員にもなることが出来ます。

人徳はその人が持つ人間性のことです

人徳はその人が生まれ持った資質でもあり、その人が磨いてきた努力の結果でもあります。

人徳は人間性が良いとされるのですが、人間性とは不正をしない、人の悪口をいわない、人を敬う、年下の人を蔑視しないなど多くの美点があります。

人は人の上に立つようになると人徳が増すかといえば、そうではないとも言えることもあります。

人望がある人が必ずしも人徳者ではない

人望があるために人の上に立ちリーダーとして活躍が期待していたのに、ある時不祥事を起こして失脚してしまう人がいます。

金銭問題や女性問題、セクハラ、パワハラなどその人の人間性を疑ってしまうことが数多くあります。

人望はまわりが作ったものであって本人に同時に人徳も備わっていなければ、いずれ本性を表してしまいます。

リーダーには人望と人徳が両方備わっている必要があります

大衆受けが良いため人気がありテレビにも出演しているような人が、国政選挙や首長選挙に出馬しますと高得票を得て当選してしまうことが起きます。

しかし、人望を裏切る行為が発覚して、世間の批判を浴びたために自分を正当化しようと、言い訳に終始してしまうことが良くあります。

この場合は、その人に求められていた人徳が備わっていないために起きてしまうのです。

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