雑・ゾウは「雑の呉音のこと」。
「雑煮」と言い換えると分かりやすい。
雑・ザツは「雑の慣用音のこと」。
「雑音」と言い換えると分かりやすい。
「雑」は呉音「ゾウ」より慣用音「ザツ」の方が多く一般的に使われています。
漢音は「サフ」となっていて使われません。
「襍」が本字で「衣扁に集まる~いろいろな糸を集めて衣にする~混じる」などの意味になったものと言われます。
「雑」は省略形です。
「雑・ゾウ」は呉音の発音のこと
「雑・ゾウ」は呉音で「雑木林(ゾウキバヤシ)」「雑巾(ゾウキン)」「雑煮(ゾウニ)」「雑炊(ゾウスイ)」「罵詈雑言(バリゾウゴン)」などの言葉があります。
仏教用語には「雑縁(ゾウエン)」、「雑宝蔵経(ゾウホウゾウキョウ)」、「雑阿含経(ゾウアゴンキョウ)」などがあり、地名にも「雑色駅(ゾウシキエキ)」があります。
「雑・ザツ」は慣用音の発音のこと
「雑・ザツ」は慣用音になります。
漢音は「サフ」と言い使われていません。
慣用音「ザツ」は現代の言葉にほとんど使われている音になります。
用例は「雑音除去、雑学事典、複雑怪奇、混雑回避、乱雑な野次馬、粗雑な扱い、雑貨店、雑誌広告、雑談形式、雑多なデザイン、雑踏警備、雑念を払う、雑用掛かり」などがあります。
「雑」の訓読み、その他
「雑」の訓読みは「まじる、まぜる」です。
「まじる」に関係した熟語は多くあり「雑用、雑然、雑務、雑事、雑記、雑役、雑談、雑居、雑音、雑貨、雑穀、雑感、混雑、複雑」などがあります。
熟語のほとんどが関係しています。
特殊読みは「雑魚(ザコ)、雑魚寝(ザコネ)」があります。
そのほか、「雑種、雑菌、雑踏、雑念、猥雑」などもあります。
「雑・ゾウ」と「雑・ザツ」とは
「雑・ゾウ」は呉音の発音のこと、「雑木、雑煮、雑炊、雑兵、雑言」などがあり「雑縁(ゾウエン)」など仏教用語も少しあります。
「雑・ザツ」は慣用音になり、訓の「まじる」と言う意味から作られる熟語が大半になります。
「雑用、雑然、雑務、雑事、雑記、雑役、雑談、雑居、雑音、雑貨、雑穀、雑感、混雑、複雑」「雑種、雑菌、雑踏、雑念、猥雑」などの熟語があります。