質・シチは「質の呉音読みのこと」。

「質屋」と言い換えると分かりやすい。

質・シツは「質の漢音読みのこと」。

「質量」と言い換えると分かりやすい。

呉音の「シチ」は「質屋、質草」などの言葉しかありません。

ほとんどは漢音の「シツ」が使われます。

意味も「シチ」は抵当のことで「シツ」は「質量」などそれ以外の意味になります。

「質・シチ」は呉音の発音

「質・シチ」は呉音の発音です。

「質、質屋、質草、質流れ、人質」などと使います。

「質」の意味は質草になるものを預けて融資を受ける行為を言います。

ですから「質」は抵当、形(かた)でもあります。

「人質」はそれが人間である場合になり、戦争や誘拐事件で起きるものです。

敵対する相手方の人間を虜にして、交渉を有利にすることです。

「質・シツ」は漢音

「質・シツ」は漢音の発音になります。

「質」は「ものの実体のこと」で、「あるがままのもの、生まれつきのもの」などの意味を持ちます。

使用例は「物体を物質と言う、星の質量、体質改善、実質賃金、性質分析、素質十分、特質、本質を見誤る、職人気質、材質検査、質感はマット調、質問箱、質疑応答、質素倹約」などがあります。

「質」の訓読み、他

「質」の訓は常用漢字表外で「もと、たち、ただす」です。

「もと」の意味で「質量、物質、本質、実質」、「たち」の意味で「性質、気質、素質」などがあり、「ただす」の意味で「質す、質問、質疑」があります。

他の意味では「ありのまま」で「質素、質実、地質、材質」などがあります。

特殊読みでは「言質(げんち)、気質(かたぎ)」があります。

「質・シチ」と「質・シツ」とは

「質・シチ」は呉音読みで「質、質草、質屋、人質」などがあり「抵当の代わりに融資を受けること、相手を虜にすること」と言う意味になります。

「質・シツ」は漢音読みで「質量と重量、空間物質、実質賃金、本質に迫る、穏和な性質、気質、特質、異質、質問時間、質疑応答、地質調査、材質変更、質素倹約、質実剛健、品質改善、軟質、硬質」など多くの言葉に使われています。

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