「絞め殺す」は、のどを絞めて殺すことです。
「縊る・くびる」は、首を絞めて人を殺すことです。
「絞め殺す」も「縊る・くびる」も、英語では「strangle to death」で表されます。
「手で人を絞め殺す(縊る)」は「strangle a person with one’s bare hands. 」です。
「紐で絞殺された(縊り殺された)」は「He had been strangled with a cord. 」です。
☆strangle
他動詞の意味は「絞め殺す・窒息させる」「あくび・笑いなどを抑える・噛み殺す」「妨げる」です。
「犯人は被害者を素手で絞殺した」は「The killer strangled his victim with his bare hands. 」です。
「絞め殺す」の意味
「絞め殺す」は、のどを絞めて殺すことです。
絞殺することです。
以下のように使います。
ネクタイで絞め殺されたと考えられる 腰ひもで絞め殺す
☆strangleの類語
「かみ殺す」という意味の場合「bite to death」「smother」です。
「絞め殺す」という意味の場合「string」「choke to death」です。
「窒息させる」という意味の場合「suffocate」「smother」「choke」「stifle」です。
「絞める」という意味の場合「choke off」です。
「縊る・くびる」の意味
「縊る・くびる」は、以下のような意味です。
①首を絞めて人を殺すことです。
絞め殺すことです。
古い言い方です。
②絞首刑に処すことです。
孝徳紀に「縊らるる者九人」とあります。
以下のように使います。
鶏を縊る 村人たちは彼を縊ろうとした
☆大鏡
大鏡(時平)に「所謂(いわゆる)宮毘羅大将(くびらだいしょう)とうちあげたるを、『我を縊る』と読むなりけりとおぼしけり」とあります。
訳は「祈?僧が、『いわゆる宮毘羅大将(くびらだいしょう)』とうちあげたのを、時平は『大将である自分を縊るという意味である』とお思いになった」です。
絞・縊の漢字
「絞」
字義は「しめる・くくりしめる」「くびる・くくる」「きびしい・ゆとりがない」です。
解字では、「糸+交」で構成されます。
「交」の部分は「交差させる」を表します。
これらにより「糸を交差させる」を表し「しめる」を意味します。
「縊」
字義は「くびれる」「くびる・人の首を絞めること」です。
解字では、「糸+益」で構成されます。
「益」の部分は「?・やく」に通じ「せまっくるしい」を表します。
これらにより「紐で首を絞める」を表し「くびる・絞める」を意味します。
「絞め殺す」はのどを絞めて殺すこと、 「縊る・くびる」は首を絞めて人を殺すことです。
「絞め殺す」「縊る・くびる」「刺し殺す」「?み殺す」「轢き殺す・ひきころす」「殴り殺す・なぐりころす」「打ち殺す」「叩き殺す」
「ぶち殺す」「撃ち殺す」は、類語です。
共通する意味は「何らかの手段で殺すこと」です。
「絞め殺す」「縊る・くびる」は、のどをしめて窒息死させることです。
「縊る・くびる」は、古めかしい言い方です。