胸三寸は「胸の中のこと」。
「心中」と言い換えると分かりやすい。
舌先三寸は「いい加減なことを言って中身が伴わないこと」。
「詭弁」と言い換えると分かりやすい。
「胸三寸」は胸に非常に近いこと、つまり胸の内、心の中と言うことを意味しています。
「舌先三寸」は「舌三寸」とも言い、口先だけのこと、中身のないことを言います。
「胸三寸」は心の内と言う意味
「胸三寸」は心の内と言う意味になります。
「このことは私の胸三寸に収めておこう」と使い、良く耳にする「胸先三寸」はその誤用となります。
そのような言葉はないのですが、多くの人が間違えたまま使っています。
「このことは私の胸先三寸に収めておこう」と間違えます。
「胸先三寸」は「舌先三寸」との混同が原因となっています。
「舌先三寸」は口先だけのこと
「舌先三寸」は「舌の先、口先」だけで話の中身がないことを意味します。
人をだますこと、詭弁を弄することなど、表面はうまいことを言っていても中身が伴っていないことを言います。
「舌先三寸の話を真に受けてしまった」「舌先三寸の詐欺師」などと使います。
「三寸」は実際の寸法ではなく、「少しの長さのこと」を比喩的に言ったものです。
「胸三寸」と「舌先三寸」は似た言葉
「胸先三寸」と言う言葉はありませんが、「舌先三寸」はあります。
そのため「胸三寸」を「胸先三寸」と使ってしまう誤用をしてしまうのです。
本来の「胸三寸」は使わず「胸先三寸」が広がってしまいました。
「舌先」なら分かりますが、「胸先」などと意味も良く分からない使い方になります。
しかし「胸三寸」がいくら正しくとも、意味が通ろうとも使われることは無いかも知れません。
「胸三寸」と「舌先三寸」とは
「胸三寸」は「胸の内、心の内」と言う意味です。
「舌先三寸」は「口先だけで中身のない話と言うこと」です。
「三寸」は「短い距離」の比喩的意味で使います。
「胸に近いこと=心の内、舌の先=口先」と言う意味になります。
「胸三寸に仕舞っておこう」「舌先三寸の話は中身がない」と使います。
「胸先三寸」は誤用となります。