「根本」は、「物事を成り立たせている事柄のこと」です。
物事の起こりを表します。
考え方や理念について述べる時に用いられます。
「根本的」は、根本である様です。
「根本的に考える」のように使います。
「抜本的」は、「物事の根本から改めること」を意味します。
この言葉は、「改めること」を前提として使用される言葉です。
「抜本的に対策を打ち出す」のように使います。
「根本的」の意味
「根本的」は、「根本である様」「根本にまで及ぶ様」です。
「根本的に考える」のように使います。
◇根本・・
(名詞の場合)
①草木の根
②物事が成り立つそもそもの大本。
物事を成り立たせる大本。
根底のこと。
平家物語「世の乱れける根本は」「根本から間違っている」
「事件の根本にある問題」「新学説を根本から否定する」
③元祖。
本元。
(副詞の場合)
「もともと」「本来」という意味です。
「根本」の類語には、「基礎」「基本」「大本」があります。
共通の意味は、「物事が成り立つ基になる物」です。
「抜本的」の意味
「抜本的」は、「物事の根本から改めること」を意味します。
「抜本的改革」のように使います。
『抜本的』は、物事の根本を改めることを前提として使用される言葉です。
◇抜本
「抜本」は、「原因の根本を取り去ること」「根本の原因を抜き去ること」という意味です。
「抜本的」は、「抜本」に「的」を付けて形容動詞語幹として使用された場合です。
「抜本の状態にある」という意味です。
「根本的」と「抜本的」の用途
◇根本的
「日本の歴史を根本的に研究しなおした」「根本的に覆す」「根本的な改革案」
「倒産の根本的原因は、無謀な経営にある」
「禅を根本的に極めた」「原因の根本を取り去ること」「根本の原因を抜き去ること」
◇抜本的
「抜本的に対策を打ち出す」
「抜本塞源・ばっぽんそくげん」・・・弊害の根本を抜き去り、源をふさぐこと。
出典「春秋佐伝」
「抜本的改革」
まとめ・「的」
「的」は接尾語として使われる言葉です。
抽象的な意味の漢語に付いて、「~に関する」「~の傾向がある」「~の状態にある」という意味を表し、形容動詞語幹を作ります。
例えば、「科学的」「機械的」「人工的」「比較的」のように使います。
「篆文・印章で使われる書体」では、「的」は、「日+勺」で構成されます。
「勺」の部分は、多くのものの中から一つを救い上げ際立たせるという意味です。
「日」の部分は、太陽の象形です。
明らかの意味を表します。
以上のことから、「根本的」「抜本的」の「的」は、「~状態で」という意味になります。