契約は「法律に基づく効力を持つ約束であり主に紙に書かれている」。
つまり、自分と相手が同意した約束と両者の名前を紙に書くことである。
念書は「相手が望まない事をしないという事を自分が紙に書いて相手に渡すこと」。
さらに、その約束が破られた場合、約束をしたという証拠として扱う事が出来る。
前者と後者の違いは、法律に基づく効力を持つか持たないかである。
「契約」は、自分と相手が同意した約束と両者の名前を紙に記し、法律に基づく効力を持たせること
例えば、自国と相手国が互いに貿易をしている商品に関税をかけない事に同意し両国の首相の名前とその内容を紙に記す事である。
その紙には、法律に基づく効力を持たせることが出来るためどちらかの国がその約束を破った場合、同意書が破棄される。
さらに破った側の国に対して法律に基づく罰則もしくは同意書に書かれた罰則を与える事が出来る。
「念書」は、相手が望まない事をしないという事を自分が紙に書いて相手に渡すこと
例えば、結婚して子供がいるにも関わらず夫が浮気をして妻にばれた時に、
妻が今回の浮気は許すが今後は浮気をすると離婚裁判を起こす約束を夫に紙に書かせてそれを受け取る事である。
紙自体には法律に基づく効力を持たないが、再び夫が浮気をして離婚裁判になった時に約束をした紙が証拠として扱われ
裁判の状況を有利に進める事が出来る。
「契約」と「念書」の本質的な違い
「契約」と「念書」の共通点は紙に書く内容に同意し名前を書くことであり、違いはその紙に法律に基づく効力を持たせられるか持たせられないかである。
つまり、前者には紙自体に法律に基づく効力を持たせる事が出来て、後者には紙自体に法律に基づく効力を持たせる事が出来ない。
前者と後者では、前者の方がより自分と相手が結んだ内容を守らせる効力が強く、後者は裁判の証拠として扱えるがそれ以外に使える事はほとんどない。
「契約」と「念書」の使い分け
両者の同意と名前が紙に書かれ、紙自体に法律に基づく効力を持たせる事が出来た時に「契約」を使う。
また、その内容を守らせる効力を強く持たせたい時に使用される場合が多い。
紙自体に何の効力もなく裁判の証拠や相手の戒めの為に紙に書いて反省させる時に使用する場合は「念書」を使う。
または、相手に利益のある約束を一方的に自分が書きその約束を守る事を覚えてもらう為に使用する場合もある。