日射病も熱射病も熱中症も同じ病名が変化しただけです。

平成になって救急の分野で『暑さによる高温障害』が日射病や熱射病と呼ばれていたのを熱中症に統一しました。

この時からメディアも同じような呼び方を始めたことで広く認知されるようになった訳です。

最新の医学では熱中症と記載されている欄に別名として日射病や熱射病、熱けいれん、熱疲労が同列とされています。

「日射病」の意味

今から30年ほど前までは現在の熱中症のことを日射病や熱射病と呼ばれる時期がありました。

病名の変更はあっても症状は何ら変わりはありません。

近年、夏は温暖化現象の一部と言われている都市部のヒートアイランド現象の影響で高温となり死者の数が多くなってきました。

医療の分野で病名が変わったことで日射病という病名は使われなくなりました。

「熱射病」の意味

熱に長時間さらされて体温を下げるために十分に汗をかくことができない状態で脱水症状をなって体温が危険なレベルになったのを熱射病と言います。

症状は頭痛や回転性の眩暈、疲労などで皮膚が熱く赤くなり心拍数が増加して毎分150回以上に達します。

体温は40~42℃(重症化)に上がり意識が混迷し錯乱し痙攣を起こして意識を失います。

熱射病は直ちに治療をしないと死に至るので病院(救急車を呼ぶ)に連れて行くのが賢明です。

「熱中症」の意味

別名、熱射病や日射病、熱痙攣とも言い重症化した場合は意識障害を起こすと言われています。

それ以外の症状に脱水症状、脱力感、痙攣などの症状を起こします。

火傷の重症度に類似していてⅠ度(軽症)、Ⅱ度(中等症)、Ⅲ度(重症)に分類されます。

治療は重症の場合で多機能不全に陥るので病院のICU(集中治療室)で治療を行います。

春先の太陽の日差しを甘く見るな!

春先から秋口までの晴れの天気によくニュース番組で配信されるのが熱中症で病院に搬送される報道です。

例えば、高齢者が畑仕事で作業をしていて倒れていたとか中・高校の生徒がイベントの練習を炎天下で行っていて複数の人が気分が悪くなったというものです。

熱中症の症状には個人差があります。

団体行動では初期症状が出るまで続けることが多いものです。

指導者が的確な判断と熱中症が起きた時の対処の仕方で処置そのものが軽症で終わるか重症化するかの目安になって来るでしょう。

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