「一読」は、一度読むことです。

英語では「a reading」「read through a book 」「read a book once」で表されます。

「一読の価値がある」は「be worth reading」です。

「通読」は、初めから終わりまでざっと読み通すことです。

英語では以下のように表します。

「その本を通読するのに5日はかかる」は「It will take me fine days to read through the book.」
「It will take me fine days to read the book from cover to cover.」です。

「一読」の意味

「一読」は、一度読むことです。

一通り読むことです。

以下のように使います。

一読に値する作品 一読して文意を悟る
一読して君の作品だとわかる 彼の名文には一読三嘆する

<一読三嘆>
文章を読んで何度も感心することです。

類句に「一倡三嘆・いっしょうさんたん」があります。

坪内逍遥の「当世書生気質」の表題に「一読三嘆」の文字があります。

「通読」の意味

「通読」は、初めから終わりまでざっと読み通すことです。

全体に目を通すことです。

以下のように使います。

通読した感想を述べる その本を通読するのに5日はかかる
源氏物語の原文は通読しにくい 全体をざっと通読した印象

<英語での比較>
「通読」は「read through the book.」です。

「一読」は「read through a book 」または「glance through the book.」です。

「glance through」は、自動詞です。

レポートや新聞などにざっと目を通すことです。

<通・読の漢字>

「通」
字義は「とおる」「かよう」「述べる」「ひらく・設ける」「すべて・あまねく」「取次ぎをする」「手紙や書類を数える語」です。

解字では、「?+甬」で構成されます。

「甬・よう」の部分は、筒に通じ、「筒」を表します。

これにより「筒のように中空で障害物がなく、よく通る」を意味します。

「読」
字義は「よむ」「とく・説」「かたる」「文体の名前」です。

解字では、「言+売・賣」で構成されます。

「賣・いく」の部分は「属」に通じ、「つづく」を表します。

これにより「言葉をつづける」を表し「よむ」を意味します。

「一読」は一度読むこと、「通読」は、 初めから終わりまでざっと読み通すことです。

「一読」「通読」は、類語です。

共通する意味は「一通り読むこと」です。

「一読」は、一通り読むことです。

一度読むことに重点が置かれます。

「通読」は、全体に目を通すことです。

初めから終わりまで読み通すことに重点があります。

反対語は「精読」です。

「精読」は、詳しく念入りに読むことです。

「熟読」と同じ意味です。

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