「後の月」「豆名月」「栗名月」「名残の月」は、「陰暦の九月十三日の月」です。
陰暦八月十五日の名月に対して言う言葉です。
☆名月
陰暦の十五日の月と陰暦の九月十三日の月です。
芭蕉の「孤松・ひとつまつ」に「名月や池をめぐりて夜もすがら」とあります。
訳は「空には名月(陰暦の十五日の月)があるが、その名月を映す池のほとりを、句を案じて巡りつつ夜通しさまよったことだ」です。
※江戸深川、芭蕉案での月見の句です。
「後の月」の意味
「後の月・のちのつき」は、以下のような意味です。
①陰暦の九月十三日の月のことです。
特に、陰暦八月十五日の月に対して言う言葉です。
芭蕉の笈日記に「木曾の痩せもまだなほならぬに後の月」とあります。
②「閏月」をいいます。
欽明紀に「去年の閏月(後の月)の四日をもって」とあります。
※俳諧では秋の季語です。
☆名月
陰暦八月十五日の月と陰暦九月十三日の月をいいます。
英語では「the harvest moon」で表されます。
「豆名月」の意味
「豆名月」は、陰暦九月十三日の月をいいます。
枝豆を供えるところから来た言葉です。
その他に栗を供えることもあります。
その場合は「栗名月」といいます。
中口飛朗子の俳句に「母が居に泊まりを重ね十三夜」とあります。
※俳諧では秋の季語です。
☆芋名月
陰暦の八月十五日の月をいいます。
芋を月に供えるところから来た言葉です。
※俳諧では秋の季語です。
moon
原義は「測定する」→「歳月を測定する基準となるもの」に変化しました。
名詞の意味は「月」「衛星・人工衛星」「月形の物」「太陰月」です。
「彼は月に降り立った最初の人だ」は「He is the first man in the moon. 」です。
「月が今夜は出ていない」は「There is no moon tonight. 」です。
☆lunar
形容詞です。
「月の」「月面の」「月旅行の」「青白い」という意味です。
「青白い」という意味の場合、類語は「pale」「colorless」「pallid」「ashen」です。
「後の月」「豆名月」は「陰暦の九月十三日の月」です。
「豆名月」は枝豆を供えるところから来た言葉です。
「後の月」「豆名月」「栗名月」「名残の月」は、類語です。
共通する意味は「陰暦の九月十三日の月」です。
「後の月」は、特に、陰暦八月十五日の月に対して言う言葉です。
「豆名月」は、季節の風物詩として枝豆を供えるところから来た言葉です。
「栗名月」は、月見のために栗を供えるところから来た言葉です。
「名残の月」は、「その年の最後の月」という意味です。
また、「夜明けの空に残っている月」という意味もあります。