「懲役」は、刑務所に拘置して所定の作業を行わせる刑です。

英語では「imprisonment」「penal servitude」で表されます。

「無期懲役」は「life imprisonment」です。

「禁固」は、刑務所に拘置されるだけで、労働は強制されない刑です。

英語では「彼は禁錮5年の刑を受けた」は「He was sentenced to five years’ imprisonment.」です。

「拘留」は、一日以上30日未満の間、刑事施設に拘置する刑罰です。

英語では「custody」で表されます。

「拘留する」は「take a person into custody」です。

「懲役」の意味

「懲役」は、自由刑の一つです。

刑務所に拘置して所定の作業を行わせる刑です。

無期と有期(一ケ月以上20年以内)があります。

有期は30年まで加重、または、一ケ月未満に軽減できます。

「懲役7年の刑」「無期懲役」のように使います。

刑法12条2項に、「懲役は受刑者を監獄に拘禁し、定役に従事させる刑罰」と記されています。

受刑者の自由を束縛する所から自由刑とされますが、定役を強制されない禁錮刑とは区別します。

懲役刑では、受刑者には刑務作業が強制されます。

これは、受刑者の改善と職能教育を目的としています。

「禁固」の意味

「禁固・禁錮」は、以下のような意味です。

法令では「禁錮」と書きます。

①漢書では、士官の途をふさいで仕えさせないことをいいます。

「皆禁錮して吏為(た)るを得ず」とあります。

②後漢書では、一室に閉じ込めて外出を禁ずることをいいます。

「其れ位にある者は官を免じ禁錮す」とあります。

現在でも、一室に閉じ込め外出を禁ずることを「禁固」といいます。

③自由刑の一つです。

刑務所に拘置するだけで、労働は強制されない刑です。

無期と有期(一ケ月以上20年以内)があります。

有期は、30年まで加重、一ケ月未満に軽減できます。

「禁固3年の刑」のように使います。

「拘留」の意味

「拘留」は、自由刑の一つです。

一日以上30日未満の間、刑事施設に拘置する刑罰です。

「10日間の拘留に処す」のように使います。

刑法16条で、一日以上30日未満の範囲で監獄内に拘禁し、定役を強制しない刑罰と定められています。

主に、軽微な不法に対して科せられます。

被疑者・被告人の身柄を確保するための措置である「勾留」とは異なります。

「懲役」は、 刑務所に拘置して所定の作業を行わせる刑、 「禁固」は、 刑務所に拘置するだけで、労働は強制されない刑、「拘留」 は、一日以上30日未満の間、刑事施設に拘置する刑罰
「懲役」「禁固」「拘留」は、類語です。

共通する意味は「犯罪者の身体の自由を制限する刑罰」です。

「懲役」は、刑務所に拘留して一定の労役に服させる形です。

「禁固」は、受刑者を刑務所に拘留するだけで、労働をさせない刑です。

法律では「禁錮」と書きます。

または、人を一室に閉じ込めて外出を禁ずることをいいます。

「拘留」は、一日以上三十日未満の期間、拘留所に身柄をおいて、自由を束縛する刑です。

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