心配無用は「心配には及ばないと言うこと」。

「心配いらず」と言い換えると分かりやすい。

天地無用は「天地をひっくり返してはいけないと言うこと」。

「天地禁止」と言い換えると分かりやすい。

「無用」と言う言葉の意味がここでは逆になっているため間違い易いと言うことです。

「心配無用」は「心配が無用」と言うことで、「天地無用」は「天地の位置関係が無用でどちらでも良い」と言うことではなく「天地逆転は禁止」と言う意味で使っているからです。

「心配無用」は心配することはないと言うこと

「心配無用」は「心配と言うことは無用なのだ」と言う意味です。

「無用」が付けば前の言葉を否定する訳です。

同じ様な言葉に「問答無用」がありますが、これは「問答することは必要ない」と言う意味になります。

また、「小便無用」もあり「立小便は禁止」と言う意味になります。

いずれも「無用=不要、禁止」などの意味になります。

「天地無用」は天地顛倒無用と言うこと

「天地無用」は省略された言葉です。

本来は「天地顛倒無用」であったと言うことですから、分かりやすかったのですが、省略された言葉になりとたんに分かりづらくなりました。

「顛倒」は上下を入れ替えること、上下を反対にすることです。

それを無用と言っているので理解はできます。

「顛倒」が抜けてしまうと「天地=上下」は無用と取れ、「上下どちらでも良い」とも取れるのです。

「天地無用」は危険な表示

「天地無用」の赤いラベルあると、箱の上を下向きに積む恐れがあります。

内容物に液体や壊れやすいものが入っていると漏れや破損に繋がります。

「天地関係=上下関係」はどちらでも良いと考える人が2割もいると言う調査があります。

「天地逆は禁止」と言う意味は全面的に知られていないと言うことです。

読んで意味を迷うような表示は消費者には危険と言えます。

「心配無用」と「天地無用」とは

「心配無用」は心配はいらないと言うことです、「問答無用、小便無用」なども不用、禁止を意味します。

ところが「天地無用」は迷ってしまう表示になります。

本来は「天地顛倒無用」と言うことなのですが、肝心の「顛倒(てんとう)」が省略されています。

「天地=上下、の位置関係は動かしてはしてはいけない」と言うメッセージは伝わらないのです。

運送業者には分かっていても消費者には分からないと思われます。

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