まき直しは「これまでのことをご破算にして、新規に又始めること」。
「心機一転」と言い換えると分かりやすい。
まき返しは「劣勢の状態を押し返し、優勢とすること」。
「挽回」と言い換えると分かりやすい。
「まき直し」は「新規蒔き直し」と使い、「まき」は「蒔き」つまり、「種蒔き」のことを意味します。
「まき返し」は「まき返しを図る」と使い、「まき」は「巻」のことを意味します。
「まき直し」はやり直しのこと
「まき直し」は一度蒔いた種をもう一度蒔くという意味で、物事のやり直しをすることです。
うまくいかないことが分かると、今までのことはご破算にしても、新たにやり直した方が結果として良いことになります。
それをしないと、悪い方向に進み悪い結果しか生みません。
「新規蒔き直し」と言うことですから「新規巻き返し」は誤用になります。
「まき返し」は挽回をすること
「まき返し」は劣勢に陥った勢力を盛り返して、形勢を挽回することを意味します。
「巻き返し」と書き、「蒔き直し」とは意味が異なります。
ですから「新規巻き返し」ではおかしなことになります。
「劣勢を立て直し、巻き返しを図る」「近いうちに、必ず巻き返しを狙う」と使い、「新規巻き返し」は誤用になり意味も正しく通じません。
なぜ「まき直し」と「まき返し」は間違えやすいのか
「まき直し」は「蒔き直し」ですが、「巻き直し」と言う言葉があるため誤ります。
「蒔く」を「巻く」と勘違いすると言うことです。
更に「巻き返し」と言う言葉もあり、二重に間違いをしてしまいます。
ですから、「新規蒔き直し」を「新規巻き返し」と誤用してしまうのは、仕方のないことかも知れません。
しかし、現実には「新規巻き返し」をやり直しと言う意味で使われている可能性があります。
「まき直し」と「まき返し」とは
「まき直し」は「蒔き直し」のことですから、「やり直しすること」なります。
「新規蒔き直し」は心機一転して最初からやり直すことになります。
ところが同じ意味で「新規巻き返し」と言う言葉も使われているため、どちらが正しいのか分からなくなっています。
言葉の意味を正しく理解していれば間違えもなくなりますが、現実はそのようにはいかないものです。