「付く」は、ぴったりとついて離れない状態になることです。
英語では「stick to」「stain」で表されます。
「付着する」といいう意味の場合「stick to」を使います。
「汚れが付く」という意味の場合「stain」です。
「洋服にインクの染みがついた」は「My dress was stained with ink.」です。
「くっつく」は、隙間をあけずにぴったりと接することです。
英語では「stick to」「be stick together」「be close together」で表されます。
「密着する」という意味の場合「stick to」を使います。
「くっつき合う」という意味の場合「be stick together」「be close together」です。
「靴底にガムがくっついた」は「Chewing gum get stuck to the sole of my shoe.」です。
「へばりつく」は、離れずにぴったりとくっつくことです。
英語では「stick to」「cling to」で表されます。
「くっつく」という意味の場合「stick to」を使います。
「しがみつく」という海の場合「cling to」です。
「家は大地にへばりつくように立っている」は「The low -built house seemed to cling to the ground.」です。
「付く」の意味
「付く」は、以下のような意味です。
①ぴったりとついて離れない状態になることです。
「付着する」「くっつく」と同じ意味です。
②「物と物を接着させる能力がある」という意味です。
③付着した状態で物が生じることです。
付着するものが主語になります。
「ガラスに水滴がつく」のように使います。
これら他にも「付く」には、多くの意味があります。
「就く」「着く」「憑く」と同語源です。
自動詞に於いて、実質的な物が「つく」場合、漢字を使います。
「汚れが付く」「利息が付く」などです。
「勢いや」「気」「燗」などのように実質的でない物が「つく」場合、仮名書きが一般的です。
「今日はついている」「高くつく」「目につく」などです。
他動詞でも同様に区別して用います。
「薬を付ける」「ボタンを付ける」「勢いをつける」「目をつける」などです。
「ぴったりとついて離れない状態になること」という意味の場合、以下のように使います。
背広に糸くずがついている シャツにしみがついた 泥のついたしみ 扉に付いた飾り
「くっつく」の意味
「くっつく」は、以下のような意味です。
①隙間をあけずにぴったりと接することです。
「付く」と同じ意味です。
②付着することです。
「ご飯粒が頬にくっつく」「歯に飴がくっつく」のように使います。
③付き従うことです。
属することです。
④男女が親しくなり夫婦となることです。
以下のように使います。
机がくっついて並んでいる 磁石に釘がくっついて離れない
母にくっついて買い物に行く 折れた骨がくっつく
「へばりつく」の意味
「へばりつく」は、離れずにぴったりとくっつくことです。
以下のように使います。
子供が松の木にへばりついている 岩場にへばりつく 一日中机にへばりつく
やっと手にした地位にへばりつく役人 靴底にガムがへばりつく
<関連語>
「付ける」は、つくようにすることです。
「割れた茶碗を接着剤で付ける」「国選弁護人を付ける」「法外な値をつける」のように使います。
「付く」は ぴったりとついて離れない状態になること、「くっつく」は 隙間をあけずにぴったりと接すること、「へばりつく」は 離れずにぴったりとくっつくことです。
「付く」「くっつく」「ひっつく」「へばりつく」「こびりつく」は、類語です。
「付ける」は、これらの言葉の関連語です。
共通する意味は「ぴったり接触して離れなくなる」です。
「付く」は、最も一般的に広く使用されます。
「付く」の対象は、「泥」「汚れ」「色」「飾り」のように具体的なものから、「条件」「力」「値段」「名前」「におい」などのように抽象的なものまで多岐にわたります。
「くっつく」は、「二台の車がくっついて走る」のように直接接触しない場合にも用います。
「先生にくっついて行く」のように「ついて従う」という意味もあります。
「ひっつく」は、直接の接触がある場合です。
多くの場合、その接触を煩わしく感じます。
「くっつく」より主観的で俗語的な表現です。
「へばりつく」は、離れないように強く無理に保とうとする動作です。
「こびりつく」は、離そうとしても離せないほど固く強くついてしまっている状態です。