キリギリスは「秋に鳴くバッタの様な体をした虫のこと」。
「鳴くバッタ」と言い換えると分かりやすい。
クツワムシは「秋に大きな声で鳴きバッタの様な虫のこと」。
「やかましいバッタ」と言い換えると分かりやすい。
秋の虫のバッタ目の中でもよりバッタに姿が似ている虫たちです。
鳴き声も大きくうるさいと感じてしまいます。
「キリギリス」は鳴くバッタ
「キリギリス」を見ると普通のバッタと思うほど体つきはバッタなのです。
体長は4cmほどになり、鳴き声は童謡では「スイッチョンスイッチョン」と形容されています。
実際は「チッスビーョチョ」と聞こえます。
「キリギリス」はイソップ寓話にも出てくる虫ですし、芭蕉の俳句にも登場します。
「むざんやな甲の下のキリギリス」とあります。
「クツワムシ」はやかましい虫
「クツワムシ」の「クツワ」は馬の「轡」のことです。
それが動くことで出る音に似ていることから名付けられたようです。
童謡の歌詞では「ガチャガチャガチャ」となっていますが、実際は「ジリジリジリ」と言う連続音でかなりうるさいと感じます。
秋の虫としては余り風情が感じなくなる声と言えるかもしれません。
姿はバッタです。
「キリギリス」よりうるさい「クツワムシ」
「クツワムシ」の騒々しさは「キリギリス」の比ではありません。
秋鳴く虫の中では最高にうるさい虫なので、虫の声を愛でる風流な気持ちになれません。
「キリギリス」の鳴き声は「スズムシ・マツムシ・コオロギ」などとは少し異なっています。
「リッ」系ではなく独特の声に聞こえます。
「クツワムシ」に至っては「ジッ」系ですから、耳障りと聞こえるのです。
「キリギリス」と「クツワムシ」とは
「キリギリス」と「クツワムシ」はバッタの仲間になりますから、見るからにバッタなのです。
それが大きな声で鳴くのですから、目立つわけです。
バッタの仲間には「スズムシ・マツムシ・コオロギ」などもいますが、トノサマバッタ・ショウリョウバッタのように全く鳴かない種もあります。
秋の虫としてはすぐに名前が上がらないのも、仕方ないことかも知れません。