「千載・せんざい」と「千秋」と「千代」は、「千年」「千歳・ちとせ」のことです。

長い年月をいいます。

「千載・せんざい」と「千秋」は、英語では「a millennium」で表されます。

「millennium」は、「千年間」「千年祭」という意味です。

「the millennium」は、キリスト教の「至福千年」という意味と、遠い未来の「黄金時代」という意味があります。

「千代」は、英語では以下のように表されます。

「千年」という意味の場合「a thousand years」です。

「非常に長い年月」という意味の場合「forever」「in perpetuity」です。

「千載・せんざい」の意味

「千載・せんざい」は、「千年」「千歳・ちとせ」のことです。

長い年月のことです。

太平記(3)に「名誉は千載に留まって」とあります。

奥の細道(平泉)に「しばらく千載の記念(かたみ)とはなれり」とあります。

以下のように使います。

千載のちまで名をのこす 千載一遇のチャンス

<千載一遇>
千年に一回しかないようなめったにないことをいいます。

「千載一遇のチャンス」のように使います。

<千載不磨(ふま)>
千年も消えないことです。

不朽なことです。

「千秋」の意味

「千秋」は、「千年」「千歳」「千載」のことです。

転じて、非常に長い年月をいいます。

以下のように使います。

一日千秋の思い 千秋万歳 相撲の千秋楽

<千秋万歳>
「千秋万歳」は、「せんしゅうばんぜい」「せんしゅうまんざい」、または「せんずまんざい」と読みます。

「せんしゅうばんぜい」「せんしゅうまんざい」と読む場合、人の寿を祝する言葉です。

「せんずまんざい」と読む場合、中世の芸能を指します。

後世の三河万歳の源流です。

正月、唱門師が門に立ち、祝言を述べて歌い舞うものです。

宮中にも参じました。

鳥兜をつけて扇を持って舞い、傍で鼓を打つなどしました。

「千代」の意味

「千代」は、「千年」「千歳」のことです。

また、非常に長い年月をいいます。

推古紀に「よろづ代に斯(か)くしもがも、千代にも斯くしもがも」とあります。

古今和歌集(賀)に「君が代は千代に八千代にさざれ石のいはほとなりて苔のむすまで」とあります。

以下のように使います。

千代に八千代に 千代を籠む

<千代を籠(こ)む>
「千年の後も栄える趣を持つ」という意味です。

拾遺和歌集(賀)に「千代を籠めたる杖なればつくともつきじ君がよはひは」とあります。

「千載・せんざい」も「千秋」も「千代」も、「千年」「千歳」のこと
また、非常に長い年月をいいます。

「千載・せんざい」「千秋」「千代」は、類語です。

共通する意味は「千年にも相当する、長い時間」です。

「千載・せんざい」「千秋」「千代」、いずれも現代では限られた慣用句的な表現で用います。

文語的な表現です。

「千載」は「千歳」と書く場合があります。

<千歳>
「千年」「ちとせ」のことです。

長い年月のことです。

今昔物語(4)に「千歳の契りを期しつれども」とあります。

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