剣殺陣は「時代劇で刀を振り回すチャンバラのこと」。

「チャンバラ」と言い換えると分かりやすい。

剣術は「刀を用いた伝統的武術のこと」。

「武術」と言い換えると分かりやすい。

剣殺陣は刀を用いますが、素手などで戦う現代劇の「技斗」と並んで「殺陣」と呼ばれます。

「剣術」は現代ではスポーツの一つ「剣道」として発展しています。

「殺陣」と言えば「剣殺陣」のことです。

「殺陣と言えば普通「剣殺陣」のことです。

時代劇の斬り合いの場面で、派手に立ち回っている主人公が刃向かう相手続けてバッサバッサと斬る場面はお馴染みです。

刀は実際にはかなり重さがあり、あのように簡単には振り回すことは出来ませし出来てもすぐに疲れます。

芝居では竹光を使うはずですから、簡単に相手を切り倒すことが出来るのです。

「剣術」は剣の道です。

「剣術」は刀の使い方を習得するもので、人などを斬るためでは本来ありません。

昔は流派がありましたから、構や刀の使い方で「あれは何流」と分ったのでしょう。

「殺陣」とは基本的に違いますが、芝居によってはかなりシリアスな「殺陣」が行われ、「剣術」と変わらないように演技します。

いわゆるチャンバラとは全く違います。

「剣術」が元で「殺陣」が考えられています。

「殺陣」は新国劇から誕生したのですが、刀を持つ侍や股旅人の立ち回りを面白くするために考えだされたものです。

勿論「剣術」が元になっていることは言うまでもありません。

殺陣師と言う振付師が役者に「こうしたらこうゆう具合に受けて、このように斬られてください」などと指示をします。

指示通りに芝居をすれば時代劇のチャンバラ場面が出来上がるのです。

「殺陣」は演技で「剣術」は武道です。

「殺陣」は演技ですからどうしても面白く見せたいものになります。

派手に胴斬りをしてみたり唐竹割りで相手を倒したり、刀を振り回し何人も続けて斬るなどのことがなされます。

「剣術」は武道ですから、人を斬ることは想定しますが、本来の目的ではありません。

必死の相手を斬ることは相当難しいと思わねばなりませんが、芝居ではなぜか簡単すぎる程斬られます。

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