分散は「人や物がいくつもの状態に分かれること」。
1つのまとまりだったものが複数に分かれるような状態を指しています。
分裂は「細胞などが複数に分かれること」。
起きている状態それ自体は分散とあまり変わりませんが、生物などの身体の中で起きている状況に関して特に分裂という言葉を使うことが多いです。
したがって、使用シーンは限られます。
「分散」の意味
分散は人や物がいくつもの状態に分かれることです。
特定の場所に集まっていた人たちが、各自いろいろな場所に分かれていくシーンなどで使います。
物に対しても使うことができ、1つの物がいくつかの個体に分かれるような状況があれば、同様に分散という言葉を使うことが可能です。
日常の中でそれなりに確認できる状況と言えるでしょう。
「分裂」
分裂とは、細胞などが複数に分かれることです。
特に生物の身体の中で起きている現象に関して言及する際に分裂という言葉を使うことが多くなっています。
したがって、分散と比較すると、実際に分裂という言葉を使うシーンは多くなく、あまり馴染みがない言葉という言い方ができるでしょう。
専門用語に近い存在とも言えるはずです。
「分散」と「分裂」の用法や用例
「この前、スーパーに行ったら特売コーナーがあって、そこに大勢の人たちが集まっていたよ。
でも、全ての商品が売り切れると、次第に人が分散していなくなっていったな。」
「人間の成長は細胞の分裂によってもたらされているんだ。
身体の中で起きていることだから、私たちが意識できる部分ではないけどね。
でも、人体にとっては細胞分裂は非常に重要だよ。」
分散と分裂は意味は同じようなもの
分散と分裂はどちらもあるまとまりが分かれていくことを示しており、分散は人や物に対して使いますけど、分裂は細胞などのケースが多くなっています。
分散と比べて、分裂という言葉を使うことができる機会は日常の中でも多くなく、私たちにとって馴染みが薄い言葉と評価できるでしょう。
したがって、分散と分裂は意味は同じようなものですが、使用頻度には違いがあります。