肉薄は「競争相手に対して近い位置まで迫ること」。
敵陣に迫ることという意味もありますけど、こちらに関してはほとんど使われません。
匹敵は「競争相手と同じ位置にいること、並んでいること」。
競争している相手と実力が同じと言える状況を指しています。
したがって、同レベルという評価が客観的に可能であると言えるでしょう。
「肉薄」の意味
肉薄とは、競争相手に近い位置まで迫ることという意味があります。
近い位置まで迫っている状況なので、同じ実力とは言い難いです。
実力は近い位置にあるが、全く同じではないということです。
肉薄に関しては敵陣に迫るという意味も一応ありますが、こちらに関してはややマイナーであり、一般的には使われていない状況でしょう。
「匹敵」の意味
匹敵とは、競争相手と同じ位置にいることという意味があります。
したがって、順位などが同じと言え、実力も同じであるという評価になりますから、競争相手とは優劣が存在していないと表現できます。
肉薄は近づくことですが、匹敵は完全に並ぶことなので、そこが大きな違いであり、見分けるポイントになっていると言えるでしょう。
「肉薄」と「匹敵」の用法や用例
「2人の実力は以前は大分開いていたが、現在ではかなり肉薄していると言えるだろう。
あいつもそれだけ努力をしたということだ。
いずれ追いつくことができるかもしれないな。」
「あのチームの投手は非常に素晴らしい。
しかし、我がチームにだって、この投手に匹敵する存在がいる。
だから、決してあのチームに劣っているとは言えないだろう。」
肉薄と匹敵は意味は近いが別物である
肉薄と匹敵はともに競争相手との実力の差を指している言葉です。
しかし、肉薄が迫っている状況、近い状況なのに対して、匹敵は完全に同じ、並んでいると言える状況なので、そこに違いがあるでしょう。
状況としてはかなり似ているとは言えるものの、厳密に言えば異なっているので、意味の差に注意をして使わないといけないのです。