怨恨は「特定の者に対して強い恨みを抱くこと」。
恨みを抱かれている相手がその事実を知っているか?どうかを問いません。
怨嗟は「特定の者に対して強い恨みを抱きながら、そのことを嘆くこと」。
恨みを持っている相手にその事実を告げたり、周囲にこぼしたりするという状況のときに怨嗟という言葉を使うことになっているのです。
「怨恨」
怨恨とは、特定の人間に対して強い恨みを抱くことです。
何らかの原因によって、強い恨みを抱いている状態があれば、それは怨恨と言えるでしょう。
基本的に怨恨というのは、自分自身で認識するものと言えます。
ただ、殺人事件などが起きて、その動機が明らかになったときには第三者が怨恨であると判断する場合もあると言えるのです。
「怨嗟」の意味
怨嗟とは、特定の人間に対して強い恨みを持ちながら、その恨みを口に出すことです。
本人に告げるケースは稀かもしれませんが、誰かにもらしたりするような状況があれば、それは怨嗟と言えます。
この場合には自分でも怨嗟と判断できますし、それ以外の人間も判断できる場合があります。
しかし、怨嗟は独り言も含むので、自分しか判断できない場合もあります。
「怨恨」と「怨嗟」の用法や用例
「この前の殺人事件の動機は怨恨だったな。
世の中恨みで人を殺すケースが多いが、誰かに恨まれることは無意識のうちに起きている可能性があるからな。
気を付けないといけない。」
「職場に怨嗟の声をあげている人がいるんだけど、ちょっとヤバそうな雰囲気を感じる。
このところ精神状態もおかしいみたいだし。
声をかけた方がいいかもしれないな。」
怨恨と怨嗟はどちらも恨みを持っている状態は同じ
怨恨と怨嗟はどちらも強い恨みを持っている状態であり、その点に関して違いはありません。
しかし、恨みを自分の中にとどめているだけなのか?それを外部にもらしたりしているのか?という点には大きな違いがあります。
そこで区別する言葉と言えるので、怨恨と怨嗟に関しては似ている言葉ですけど、違いは知っておくと良いでしょう。