電気回路は「電圧・電流・抵抗などの値を解析する等を主目的とした学問の分野」。
キルヒホッフの法則など、中学理科で学ぶことも多い分野です。
電子回路は「半導体、トランジスタなどの特性について明らかにする学問の分野」。
高専や大学の授業で初めて扱われる分野です。
電気を扱う学問でも、内容によって異なったタイトルがつけられており、書籍等でもその違いが確認できます。
「電気回路」の主な内容
電気回路の基本は、電源や抵抗を組み合わせて各部の電圧・電流・抵抗の値を明らかにすることです。
素子として、電圧源や電流源を扱う場合があります。
解析手法に、キルヒホッフの法則やデルターY変換、等価回路などを考えます。
素子自体の特性を主眼に置くことはありません。
例えば、セラミックコンデンサを用いるのか、それとも電解コンデンサを用いるのかなどといった違いは考えません。
その容量のみに着目します。
「電子回路」の主な内容
電子回路は、電気回路とは対照的に各素子の振る舞いについて興味があります。
したがって、電気回路の知識を有している前提で議論が進みます。
扱う素子は半導体やトランジスタ、それらを組み合わせた回路やオペアンプ、ICなどです。
これらは単なる電気回路の部品として解析することはできません。
なぜなら、ある一定値を超えると動作する素子などがあり、線形に解析することができない場合があるからです。
「電気回路」と「電子回路」の違いを意識する場面
理系の大学、特に工学部や電気科などに進学すると、これらの科目は必修となっていることが多く、入学時にその違いについてイメージするのは難しいように思います。
参考書などを購入する際に、電気回路の講義に対して誤って電子回路の参考書を買ったりしないよう、注意してください。
内容が全く異なります。
ただし、電気回路2などと称して電子回路の内容を扱っている場合もありますので、必ず中身を見てどのような回路図記号が書かれているか等を確認しましょう。
「電気回路」と「電子回路」のまとめ
両者を区別する必要があるのは主に理系の学生かと思われます。
特に、一見同じような内容のため、参考書を誤って買ってしまうケースがよくみられます。
未習の分野について、中身を名称だけで判断するのは難しいと思いますが、徐々に専門知識が増えていけば自ずと違いもはっきりしてくるでしょう。
先ずは、電気に関する簡単な用語の違いを解説しました。