公平は「平等に扱うこと、全てのものを同じように扱うこと」。
とりあえず同じように扱うことをしていれば、それは公平であると言えるのです。
公正は「公平で正しい状態のこと」。
公平であるという前提がつきますが、さらにそれが正しい扱い方であるという条件も必要なのです。
正しいと言えるか?どうかの基準が別に問題となりますが、正しさという面は公正という言葉の特徴です。
「公平」の意味
公平とは、平等に扱うこと、同じ扱いをすることとなっており、そういう扱いをすることが本当に正しいのか?という問題は関係ありません。
同じ扱い方をしている状況があれば、それは公平と言えるのです。
だから、現実的には立場が違う人たちに対して、全く同じ扱いをすることは正しくないという批判が存在することになるのです。
「公正」の意味
公正とは、公平に扱いながらもその扱い方が正しいと言えるようなケースで使う言葉です。
公平に扱うことが間違っていると言えるケースでは、公正とは言えず、単に公平であるというだけになってしまいますが、正しさを感じさせる場面での公平に関しては、同時に公正という言葉を使うことも可能となっているということが言えるのです。
「公平」と「公正」の用法や用例
「やっぱり公平に扱ってもらえないと納得がいかないよな。
不公平だと損をする人と得をする人が出てきやすいから、公平が1番文句が出づらい状況だと思う。」
「消費税というのは全員に対して公平に見えるけど、逆進性があるから所得が低い人ほど負担が重くなるんだよな。
こういう性格がある消費税というのは公正とは思えない。」
公平に別の要素が加わったのが公正
公平というのは同じように扱うこと、平等に扱うことという意味ですが、その意味に正しさという要素が加わったのが公正になります。
公平ではあるが、これが正しいとは言えないと思う状況は公正ではなく、単なる公平ですが、公平であり、かつこの状況こそが正しいと言えるならば、それは公正と言えるわけで、そこが公平と公正の違いとなるのです。