思考は「物事をいろいろの側面から考えて一定の結論を得ようとすること」。
「思う」と言い換えると分かりやすい。
思案は「何か心配ごとについて物思いにふけること」。
「心配」と言い換えると分かりやすい。
思索は「ある事柄について筋道を立てて深く考えること」。
「深慮」と言い換えると分かりやすい。
思慮は「よく時間を掛けて考えること」。
「判断」と言い換えると分かりやすい。
「思考」は考えることです。
「思考」は「思い考える」ことですから、あることについて「ああでもない、こうでもない」と考えて、「ああそうなのか」と一定の結論を得るか、「やっぱり分からない」と諦める過程のことです。
例えば「思考能力が低下している」「てすとには思考が必要な試験問題が出た」「棋士は長い思考の末、次の一手を打った」などと使います。
「思案」は物思いにふけることです。
「思案」は「いろいろと考える」と言う意味の他、「物思いにふける」という意味もあります。
何かうまく行かないこと、恋愛や失恋についてのこと、心配事などについていろいろなことを考えます。
例えば「一日思案に暮れる」「この件は私には思案に余る」「好きな人が忘れられず思案ばかりしている」「演歌の思案橋ブルース」などと使います。
「思索」はある問題について深く考えることです。
「思索」は筋道を立てて深く考えることで、例えば「試作品を作ったがうまく行かないので、なぜダメなのかを皆で思索をした」「この問題を思索した末、解決策をとうとう考え出した」「哲学書を読み、生きている意味を思索した」「図書館は思索するには絶好の場所だ」「思索にふける余り、時間のたつのを忘れた」などと使います。
「思慮」は注意深く考えることです。
「思慮」は「思いおもんぱかる」と言う意味ですから、注意深く考えて一定の結論を持ってことにあたることです。
例えば「どうしても思慮が足りない」「あなたは思慮深い人だ」「言動が思慮に欠けるため議員辞職勧告を受けた」「思慮が浅い人は軽蔑されます」「自分のことばかりで全体への思慮がないのには呆れます」などと使います。