母は「子を出産した女性のこと。」
「子持ち女性」と言い換えると分かりやすい。
毋は「否定を表す言葉のこと」。
「なかれ」と言い換えると分かりやすい。
「母」と「毋」は最も間違えやすい字と言っても良いもので、筆記をする際、正しい意味を意識していないと間違えます。
他にも似た字として「貫」に使われている「?、カン、つらぬく」がありますが、単独ではあまり使われないものになります。
「母」は子供の女親のこと
「母」は子供の女親のことですが、もっと広い意味では「物事のもとのこと、帰る所、出身地」などの意味になります。
意味別で、「母親、良妻賢母、ご母堂、実母、聖母、母系、母子、母性」、「叔母、伯母、乳母、保母、継母、祖母、養母」、「母型、字母」、「母国、母校、母艦、母船、母体、母屋、母港」、その他、「分母」など多くの言葉があります。
「毋」は「なかれ」と言う否定語のこと
「毋」とは音は「ブ・ム」、訓は「ない・なかれ」と言います。
「なかれ」は昔の言い方で形容詞「なし」の命令形となり、「してはいけない、禁止」の意味です。
「驚くなかれ、眠ることなかれ」など禁止の言葉です。
同じような言葉で「勿れ」があり、今でも使う「事勿れ・ことなかれ」と言う言葉に使われています。
物事を穏便に済ませようと言う消極的な考えのことです。
「母」の字のなりたち、「毋」のとは
「母」と言う字は、「女」という字を変形して「乳房二つ=点々」を組み合わせた漢字です。
非常に分かりやすい字になっていますが、「乳房の点々」を線にして「毋」としては意味が通らないのです。
「母」と言う字の「点々」は「乳房」のことと覚えておけば、間違えることはありません。
たとえ崩し文字の行書体、草書体などでも、「点々」はハッキリとしているのはそのような意味だからです。
「母」と「毋」とは
「母」は子の女親のこと。
転じて「もとになるもの、帰る場所、出身地」などの意味になります。
熟語も多くあり、例えば、「母親、賢母、実母」「保母、伯母、継母」「母国、母港」「母型、分母」などの言葉があります。
「毋」は「禁止を表す言葉、なかれ」と言う意味になります。
この二つの漢字は見た目がほとんど同じですが、「母」の「点々は乳房」と知れば間違えません。