抜き差しならないは「どうしてよいか分からないこと、膠着状態のこと。」

「膠着状態」と言い換えると分かりやすい。

のっぴきならないは「身動きが出来ないこと、抜けられないこと」。

「抜けられない」と言い換えると分かりやすい。

どちらの言葉も「何らかの事情で身動きが出来ないこと」を意味します。

語源は多少異なりますが、膠着状態のことを言います。

「抜き差しならない」は「どうしてよいか分からないこと」

「抜き差しならない」は「日本刀」のことを言いました。

武士が持つ日本刀は闘いの武器ですが、多勢に無勢の状態では役に立ちません。

そこで、「どうにも出来ないこと」と言う意味になりました。

別の説では「錆びた刀は抜くことが出来ない」と言うことから「どうにも出来ない」となったとされます。

「抜き差し」は「抜くことと差し込むこと」です。

「のっぴきならない」は「身動きが取れないこと」

「のっぴきならない」の「のっぴき」とは「退くこと、引くこと」ですから「その場から立ち退くこと、その場から下がること」となり、つまりは「身動きが出来ないこと、どうにもならないこと」となります。

「避けられないこと、抜けられないこと」と言う意味でも使い「のっぴきならない用事があり、ここで失礼します」と使います。

「抜き差しならない」と「のっぴきならない」の類似表現

「抜き差しならない」と「のっぴきならない」などの膠着状態を表す言葉は他にもあります。

「にっちもさっちもいかない」は「二進も三進も行かない」と書き、「どうやってもお金の工面が出来ないこと」を意味します。

「進退窮まる」は「進むことも退くことも出来ないこと、身動きが出来ないこと」を意味します。

「逃げ場を失う」は「逃げる場所がないこと、追い詰められること」を意味します。

「抜き差しならない」と「のっぴきならない」とは

「抜き差しならない」は「武士が刀を抜くことも指すことも出来なくなった状態に追い込まれること、身動きが取れないこと」を意味します。

「のっぴきならない」は「退くことも引くことも出来ないこと、身動きが取れないこと、避けられないこと」と言う意味になります。

類似表現では「二進も三進も行かない」「進退窮まる」「逃げ場を失う」などがあります。

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