君主は「世襲によって、国家を治める最高位の人間のこと」。
国ごとに具体的にどういう人物がそれにあたるかという点は異なっていますが、日本では天皇が該当すると思われます。
君子は「徳が高く品位のある人のこと」。
いわゆる人格者という言い方が可能な人物に対して使います。
国のトップと言える人物といった意味はないので、その点において君主とは違います。
「君主」の意味
君主とは、世襲によって、国家を治める最高位の人間のことです。
こういった存在は各国にいる状況と言えますが、例えば日本では天皇が該当していると言えるはずです。
ただ、国を治めるといっても政治の主導権を握っているわけではなく、あくまでも形式的な状況である場合も少なくありません。
そのため、実質的なトップが他にいる場合もあるのです。
「君子」の意味
君子とは、徳が高く品位のある人のことです。
かなり漠然としているため、明確な定義を提示しづらい言葉となっています。
だから、具体的に誰に当てはまるかという判断は非常に主観的となってしまうでしょう。
君主の場合には世の中で該当する人がかなり限られるものの、君子は多くの人に該当する可能性があるため、そこは難しい部分です。
「君主」と「君子」の用法や用例
「君主はその国のトップともいえる存在であり、国を代表する存在になる。
ある意味責任はかなり大きいわけだが、問題はたいていが世襲制であり、本人の意思は尊重されないということだ。」
「君子と言われる人はたまに見かけるが、それは他人から見てそう見えるという状況に過ぎない。
つまり、人がいないところで何をしているかは分からないということだ。」
君主と君子は意味が異なっている
君主と君子は言葉は似ているものの、意味は異なっていると評価できます。
君主に関しては、国のトップ、最高責任者という意味で使われますけど、君子は徳が高い、品位がある人物という意味で使います。
したがって、君子の方がより日常的に使いやすい表現になるでしょう。
君主という表現も使えなくはないものの、1国に1人しかいないような状況と言えます。