増すは「量や程度が多くなること」。

「プラス」と言い換えると分かりやすい。

増えるは「他力的に増すこと」。

「自然増加」と言い換えると分かりやすい。

どちらの言葉も程度や量が増えることですが、「増す」は増えること自体を言うのに対し、「増える」は他力的に自然に「増す」ことです。

自力的には「増やす」と言います。

「増す」は多くなること

「増す」は程度が増えること、量が増えることを言います。

「多くなること」に重点が置かれた言葉になります。

「川の水位が増す」「学力の程度が増す」「キントレで負荷を増すことができた」「速度が増すごとにスピード感も増した」「残業時間が増した分だけ手取も増した」と使い、熟語では「増進」「増加」「増量」「増強」「増減」「激増」などがあります。

「増える」は自然増

「増える」は「増す」ことが自然にまたは他力的に行われることです。

自力ではなくほっておいても「多くなること」です。

例えば「株価が上昇したので利益が増した」「風呂場は湿気が多いので、梅雨時はカビが増えてしまう」「「鼠はほっておくと数が瞬く間に増える」「培養細菌はシャーレで増える」「最近、失業者が増えている」などと使います。

「増える」と「増やす」と言う言葉は「増す」の他動詞と自動詞

「増える」は「増す」と言う原形動詞の他動詞で、「増やす」が自動詞になります。

一般的に動詞は他力的または自然な動きを表す場合、例えば「増える、落ちる、上がる、減る、集まる」などの他動詞になり、自力的では「増やす、落とす、下げる、増える、集める」など自動詞になります。

「増す」と言う動詞は自動詞にも他動詞にもなるものです。

「増す」と「増える」とは

「増す」は原形の動詞で「増大すること」の意味になります。

「増える」は「増す」の他動詞で「自然に増大すること」を意味します。

「夏草などの雑草は見る間に増えていく」「筋肉量を増すためにプロテインを食べている」「お金が増えている過程は楽しいものだ」「競馬資金を増やそうとしたが逆に資金はなくなってしまった」などと使います。

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