大目は「多少のことは咎めだてをしないこと」。
「温情」と言い換えると分かりやすい。
情状酌量は「裁判官が被告の言い分や背景を斟酌すること」。
「斟酌」と言い換えると分かりやすい。
「大目」は少しの失敗やミスは不問に付すことです。
「情状酌量」は裁判官が判決に事情を斟酌し減刑することです。
反省している場合や、犯行の動機などに同情の余地がある場合になります。
「大目」は網の目のこと
「大目」は、本来は網の目が大きいことです。
語源は諸説あり、昔の年貢の測り方に由来している説は1斤が本来200匁なのに、不作なので代官が1斤を160匁としても良いとされたことからと言う説と、篩の目が大きいので細かいものは通り抜けてしまうからと言う説などがあります。
細かいことは目をつむり咎めないということです。
「情状酌量」は判決用語
「情状酌量」の余地と使い、厳しい判決は「情状酌量の余地はない」とされ、寛大な判決は「情状を酌量して」となります。
この場合の情状とは被告の生い立ちや素行犯行の動機などを斟酌することで、被告人が深く反省や後悔をしていて同情する余地が有れば「情状酌量」がなされるのです。
「酌量」は諸般の「事情」をくみ取ることです。
「情状酌量」が認められることは「大目」に見ること
「情状酌量」が判決に反映されることは、本来の刑より多少なりとも減刑されることですから、結果的には「大目」に見た部分もあるのです。
「大目」は判決には語弊がある言葉ですが、減刑は傍から見れば「大目」に見たことに映ります。
例えば本来は実刑となるべき犯行も「情状酌量」があり、執行猶予が付いたという場合です。
「大目」と「情状酌量」とは
「大目」は細かいことには咎めだてをせずにおくことを言います。
「反省しているようだから、今回は大目に見てやろうと不問に付した」「そのようなことは大目に見るから、元気を出せ」などと使います。
「情状酌量」は裁判の判決で裁判官が被告に対して行う行為のことです。
諸般の事情を考えたうえで、「情状を酌量して」となれば減刑にすることです。
厳しい場合は「情状酌量の余地」は無いとされます。