郵便局は、名前の通り郵便サービスを行うために設置された施設です。

郵便物を集めて配送するほか、日本では郵便に加えて保険・貯金などを行っています。

現在は郵政民営化によって「日本郵便株式会社」が発足し、郵便事業を中心に運営していますが、かつては郵政省、そして総務省が管轄している組織でした。

その中で郵便局は「普通郵便局」「特定郵便局」「簡易郵便局」に分類されていました。

普通郵便局は、その地域の拠点となりうる郵便局、特定郵便局は、地域にくまなく設置されている小規模の郵便局の一つ、簡易郵便局は、窓口業務に絞って運営している郵便局となっています。

普通郵便局とは

普通郵便局とは、郵政民営化以前は「特定郵便局・簡易郵便局を除く郵便局」とされていました。

ほとんどはその地域の集配業務を一手に担っている郵便局であり、現在も都道府県庁所在地にある「○○中央郵便局」は、その地域の拠点となる郵便局として一段高い位置づけとなっています。

現在では、郵政民営化に伴って郵便局株式会社、現在では日本郵便株式会社が事業を行っており、郵便業務を行っている施設としては、「郵便局」と「簡易郵便局」を含めた5つに細分化されました。

特定郵便局とは

特定郵便局とは、かつて郵便局の分類の一つとされていました。

全国各地にくまなく設置されている郵便局のほとんどは小規模で窓口業務のみを行っており、住宅街にあったり、片田舎にポツンとあったりするような郵便局は特定郵便局の場合がほとんどです。

「特定」とありますが、郵便局そのものの名前は「○○郵便局」となり、「特定」とはつきません。

これは、郵便制度草創期において、地元の名士や資産家が郵便局の建物を建てて、国に土地と局舎を提供させる代わりに、名士らを「特定郵便局長」という形で任用したというのが始まりとなっています。

基本的には世襲で局長が決まり、中には局舎に隣接して自宅を構えている局長もいました。

簡易郵便局とは

簡易郵便局とは、郵便局の窓口業務を委託された個人・団体などが運営している事業所・施設のことです。

地方の小さな集落において、また都市部でも設置されていることがあります。

名称も「○○簡易郵便局」となっています。

個人が委託されているほか、地方自治体や各種組合が委託されるものもあります。

全国に4000局ほどありますが、現在では日本郵便株式会社から窓口業務を委託された郵便局を指すようになりました。

現在残っている分類は簡易郵便局のみ

普通郵便局・特定郵便局とも、郵政民営化、そしてその後会社再編によってこの分類は消滅し、「郵便局」となりました。

そして、日本郵便株式会社が窓口業務を委託したものを「簡易郵便局」としました。

実はこれまで郵便局は「郵便貯金」「簡易生命保険」なども扱っていましたが、郵政民営化と郵政事業・郵貯事業・簡保事業が切り離されたため、厳密には郵便局は郵便事業のみを行い、郵便貯金関係はゆうちょ銀行の事業、簡保関係はかんぽ生命保険の事業となり、郵便局がそれらを受託して運営しているという形をとるようになりました。

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