医学部は大学の学部名で、その中には医学関係の学問を履修する学科が複数含まれます。

一方、医学科は医師免許取得のための大学の学科で、多くは医学部の中に属する科となっています。

つまり、一般に医学生と言えば「医学部生」と言いがちですが、医学部の中には医学科だけでなく看護学科や保健学科など様々な職種になるための学科が含まれるので、正しくは「医学科生」と言うべきです。

ただし、大学によっては医学科の中に医学科しかなく、その代わり「看護学部」や「保健学部」を併設しているところもあります。

「医学部」の意味

医学関係の職種につくための大学の学部で、医師、看護師、臨床検査技師、保健師など様々な医療職を目指す学生が所属します。

なので、「○○大学医学部看護学科」出身の看護師さんや、「△△大学医学部保健学科」出身の放射線技師さんなどがいるわけです。

よく誤解されがちですが、決して医者になる人だけの学部ではありません。

「医学科」の意味

多くは医学部の中に所属している大学の学科で、医師免許取得のために必須の過程となっています。

よって、「医学部医学科」を卒業してなることが出来る職業は医師ただ一つとなります。

医学科性がいわゆる医学生と同義になっています。

世間的によく「医学部生」と言いますが、正しくは「医学科生」の間違いです。

ただし、学部・学科の代わりに学域・学類という分類を用いている場合はこの限りではありません。

「医学部」と「医学科」の使い方の例

例えば、塾などの募集要項で時たま「医学部生募集」などという文言を見かけます。

これは本来、医学生を指しているものと思われますが、正確に言えば「医学部生」には看護学生や保健学科の学生なども含まれる可能性があります。

「医学生募集」や「医学部医学科生募集」という文言が正しい表現となります。

また、合格実績などで「医学部に合格・入学」と書いてある場合、必ずしも「医学生になった」という意味にはならないので注意が必要です。

どちらの意味なのかきちんと確かめよう!

もし家庭教師などで医学生からの指導を希望する場合、募集要項に「医学部生」と書いてある場合は注意が必要です。

たいていは「医学部医学科生」の意味で書いてあることが多いですが、他の学科の生徒も「医学部生」であることに間違いはなく、誤解を生みかねないからです。

日常会話では「医学部」と「医学科」を混同して使用していても問題ありませんが、正式な意味の違いを覚えておくと間違いないでしょう。

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