「登坂車線」と「追越車線」と「ゆずり車線」の違い・意味と使い方・由来や例文

登坂車線とは、道路における登り坂に差し掛かる区間で、速度の遅い車のために設けられた車線となります。

追越車線は、本線となる走行車線の右側に整備された車線で、高速道路に多く見られるほか、国道でも車線の多いところにあります。

ゆずり車線は、地方に多く、都市間の道路において、片側１車線しかないために後ろの車両に道を譲ることができるように整備された車線です。

登坂車線とは

登坂車線とは、上り勾配の道路でスピードが低下した車両を、ほかの車両から分離させて通行させることを目的とした車線です。

本線となる走行車線の左側路肩の部分を拡幅させた形で整備されています。

峠道など、上りのために速度が遅くなる大型車や軽自動車などは、登坂車線を通行することが推奨されます。

この車線においては、最低速度の規制がかかりません。

追越車線とは、本線となる走行車線の右側に新たな車線を設けて、車両の追い越しができるようになっているものです。

高速道路や都市部における国道や主要な道路など、片側２車線以上の道路に見受けられます。

片側２車線以上において最も右側に位置する車線を追越車線としています。

追い越すことはできますが、最高速度の規制はかかります。

ゆずり車線とは、避譲車線ともいわれる車線であり、後方の車両に通行を譲ることができるように、本線の左側に設置された車線です。

登坂車線の一部とも言えますが、ゆずり車線は上り勾配でないところにも設置されています。

地方においては、片側１車線の道路が多く、追い越しなどが容易にできない区間が多いため、スピードを出したくない人が譲ることができるように設置されています。

登坂車線やゆずり車線において、禁止されているものは、この車線を使った追い越しです。

たまに見られることもありますが、そもそもスピードの遅い車両のための車線であり、この車線を使った追い越しは道路交通法違反になるので、絶対にやめましょう。

また、追越車線においては、継続的な走行は取り締まりの対象です。

基本的には左側を走行するのが原則のため、高速道路などで長い区間にわたって追越車線を走行すると取り締まりを受けることがあります。