「恥辱」は、恥かしめのことです。
英語では以下のように表します。
「不名誉」という意味の場合「disgrace」「dishonor」です。
「恥」という意味の場合「shame」です。
「屈辱」という意味の場合「insult」「humiliation」で表されます。
「insult」は、人を卑しめる言動のことです。
「humiliation」は、辱められた人の気持ちをいいます。
「屈辱」は、屈服させられて恥辱を受けることです。
英語では「humiliate」「humiliation」表されます。
「恥辱」の意味
「恥辱」は、恥かしめのことです。
対面や名誉を汚すことです。
以下のように使います。
恥辱を受ける
恥辱に堪える
<会稽の恥>
史記に、「春秋時代、越王勾践が会稽山で呉王夫差に降伏したが、多年辛苦の後に、夫差を破ってその恥をすすいだ」という故事が載っています。
このことから、以前に受けたひどい恥辱をすすぐことを「会稽の恥をすすぐ」といいます。
「屈辱」の意味
「屈辱」は、権力や勢力に抑えられ、屈服して受ける恥のことです。
屈服させられて恥辱を受けることです。
屈服させられている恥辱のことです。
以下のように使います。
屈辱に耐える
屈辱的敗北
屈辱を受ける
<雪辱>
恥をすすぐことです。
試合や競技で負けた相手に勝つことをいいます。
「雪」は「すすぐ」という意味です。
英語では以下のように表します。
「恥を雪ぐ」は「remove a blemish from one's record」です。
文語的表現では「vindicate one’s honor」です。
<恥と屈と辱の漢字>
「恥」
字義は「はじる」「辱める」「はじ」です。
解字では、「心+耳」で構成されます。
「耳」の部分は、象形です。
「恥じて耳を赤らめること」を表します。
「心」を付して「はじる」を意味するようになりました。
「屈」
字義は「かがむ」「へりくだる・服従」「つきる」「つよい」です。
解字では、「尸+出」で構成されます。
「出」の部分は、「くぼみ」の象形の変形したものです。
「尸」は「尾」を表し、くぼみに「尾」を曲げて入れるさまから、「かがむ」を意味するようになりました。
「辱」
字義は「はずかしめる」「はずかしめ・恥」「かたじけない・もったいない」「けがす」です。
解字では、「寸+辰」で構成されます。
「寸」の部分は、「手」を表します。
「辰」の部分は、「大蛤の殻で作られた草刈りの道具」を表します。
これらから、「草刈りの道具で草を刈りしく」を意味し、転じて「芽生えを摘み取る」「はずかしめる」を意味するようになりました。
「恥辱」は恥かしめのこと、「屈辱」は、屈服させられて恥辱を受けること
「恥辱」「屈辱」は、類語です。
共通する意味は「対面や名誉を損なうこと」です。
「恥辱」は、「辱め」のことです。
対面や名誉を傷つけられることです。
「屈辱」は、押さえつけられて恥を受けることをいいます。
「恥辱」よりもいくらか意味が強くなります。
どちらも英語では「dishonor」で表されます。
「恥辱を忍ぶ」は「endure shame」「endure an insult」です。
「屈辱に耐える」は「swallow the insult」「 put up with the insult」です。