保険金は「保険会社が支払うお金」。
よく推理小説や想像問題等で「保険会社から振り込まれるお金を狙っているんだろう」という意味で「保険金目当ての殺人」なんて言葉が使われますが、それを連想すると分かりやすいです。
保険料は「契約者が支払うお金」。
公共料金、電話料金という使ったものに対して使われる言葉なので、それを連想すると分かりやすいです。
「保険金」の意味
保険金とは、病気による死亡や、交通事故による車の故障等の有事の際に、保険会社が客に対して支払うお金のことを言います。
生命保険では死亡時●●円、入院時1日▲▲円とあらかじめ支払う金額が決められているので、入院日数等に応じて適当な保険金が支払われます。
対して損害保険では支払う限度額が決まっているものの、被害の状況等に応じて支払う金額が変わるため、保険金請求があった後、事故の事実確認や過失割合等を検討したうえで支払われます。
「保険料」の意味
保険料とは、契約を成立させるために必要なものであり、契約者が保険会社に対して支払うお金のことを言います。
かつては保険料を現金で支払うのが主流でしたが、キャッシュレス化の推進により口座振替、コンビニ払い、クレジットカード払い等契約者の利便性を重視した支払い方法が増えています。
保険契約締結後、一定の猶予期間内に保険料を納めることで有事の際の対応が可能となります。
「保険金」と「保険料」の用法や用例
「毎月支払っている保険金が残高不足で口座から引き落としできていなくて・・・」と言う人がいますが、口座から引き落としになるのは保険の使用料金に該当する保険料なので、誤りです。
また、「保険金が高い」と言われた場合、正しく解釈すると「有事の際にたくさんお金がもらえるよう契約金額を高くしている」となるのですが、保険料と保険金を混同して「月々支払っている保険料が高い=保険金が高い」と言う方がいますので、これも誤りです。
誰が支払うかで言い回しが変わる
保険金と保険料、どちらも保険に関わるお金ですが、誰が支払うかによって言い方が変わってきます。
保険金は保険会社が支払うもの、保険料は契約者が保険会社に支払うものです。
場合によっては、壊れた自動車を修理した費用を契約者ではなく直接ディーラー・修理工場に支払うケースもあるので、契約者の手元には入金にならないケースもあります。
ですから、受け取り手が誰かというよりは、誰が払っているかで考えた方が分かりやすいです。