裁つは「布を切ること。
「裁断」と言い換えると分かりやすい。
裁くは「ものごとの理非を付けること」。
「裁判」と言い換えると分かりやすい。
「裁」と言う漢字は元々「布を切る」と言う意味から作られていますから「裁つ(たつ)」と言う意味が先に有ったわけです。
「裁く(さばく)」は意味が派生した言葉になります。
「裁判、裁定、採決、仲裁」などの言葉があります。
「裁つ」は切ること
「裁つ」は布を切って衣服を作ることを意味していました。
「裁」の中に「衣」と言う字があります。
語源は「衣+音符サイ」となります。
用例として「生地を裁断する」「洋裁の学校に通い資格を取る」「和裁教室」「お裁縫は昔の女性には必須のものだった」「用紙の断裁機は大きなギロチンだ」などがあります。
音は「サイ」、訓は「たつ、さばく」です。
「裁く」はものごとの理非を糺すこと
「裁く」はものごとの理非を糺すことですから、裁判に関する言葉が多くあります。
「民事裁判を行う、裁決をする、仲裁を買って出る、決裁が下りる、経済制裁を受ける国、独裁国家、裁可を待つ、裁量次第、家庭裁判所、地方裁判所、高等裁判所、最高裁判所」などがあります。
また、様子と言う意味から「体裁を整える」もあります。
「総裁」と言う言葉とは
「総裁」は国の機関などの最高責任者のことを言います。
「総理総裁、日銀総裁、人事院総裁、公団総裁、金融公庫総裁、電源開発総裁、皇族が務める名誉総裁」などがあります。
名誉総裁は日本赤十字社を始め、スポーツ連盟やスポーツ協会に使い、また、政治政党の総裁、文化的団体の総裁、世界銀行総裁、宗教団体の総裁、日本棋院総裁」など多くのものがあります。
「裁つ」と「裁く」とは
「裁つ」は「布を裁断して衣服の仕立てをすること」です。
「和裁、洋裁、裁縫、断裁」などの言葉があります。
「裁く」は「裁つ」から意味が出たもので「裁判で決着する、相場の裁定取引、裁量、裁決、決裁、最高裁、高裁、地裁、家裁」などと使います。
また、「総裁」と言う言葉は最高責任者や名誉の称号として多くの団体で使用されています。