「内聞」は、表沙汰にしないことです。
英語では以下のように表されます。
「事件を内聞にしようとした」は「They tried to sweep the matter under the rug. 」「They tried to keep the matter secret. 」
「They tried to hush up the matter. 」です。
「どうぞご内聞に願います」は「Please keep this to yourself. 」です。
「内々」は、表立てないで密かに事を行うことです。
英語では「secret」「private」で表されます。
「秘密の」という意味の場合「secret」で表されます。
「内輪の」という意味の場合「private」です。
「内々彼にあたってみた」は「I approached him informally. 」「I approached him unofficially. 」です。
「内聞」の意味
「内聞」は、以下のような意味です
①内々で聞くことです。
非公式に高貴な人の耳に入ることです。
②表沙汰にしないことです。
「内分」と同じ意味です。
以下のように使います。
事件を内分に済ます 内聞に達する 内聞するところでは
☆hush up
「hush」の原義は「静かに」です。
他動詞の意味は「人を黙らせる」「落ち着かせる・なだめる」「口止めする・秘密にしておく・もみ消す」です。
「スキャンダルをもみ消す」は「hush up the scandal」です。
「内々」の意味
「内々」は、以下のような意味です
①表立てないで密かに事を行うことです。
またそのさまです。
「うちわ」「内密」「こっそりと」と同じ意味です。
狂言(墨塗)に「内々かようの儀を待ち居ましたに」とあります
②「内報」と同じ意味です。
③心の中で密かに思うさまです。
「内心」「真意」と同じ意味です。
以下のように使います。
内々でお話したいことがあります 内々にお知らせします 内々に調査する 内々の話 事故にでもあったかと内々案じていました
内の漢字
字義は「いる・いれる」「うち・中」「うちうち・密かに」「したしむ・だいじにする」です。
解字では、「冂+入」で構成されます。
「冂」の部分は「家屋の形」を表します。
「入」の部分は「入る」を表します。
これらにより「家に入る」を表し「入った中・うち」を意味します。
史記(項羽本紀)に「交戟之衛士、欲止不内」とあります。
訳は「交戟の衛士、止めて入れざらむと欲す」です。
「内聞」は 表沙汰にしないこと、「内々」 は表立てないで密かに事を行うことです。
「内緒」「内密」「内分」「内聞」「内々」は、類語です。
共通する意味は「表沙汰にしないこと」です。
「内分」「内聞」は、いずれも表沙汰にしないことです。
相手に頼む時「御内聞(内分)に願います」のように使います。
「内聞」は「内聞に達する」のように非公式に聞くこともいいます。
「内々」も表沙汰にせず非公式なさまです。