攫うは「油断している隙に連れ去ること、お金をかすめ取ること」。
「人攫い」と言い換えると分かりやすい。
浚うは「水底の土砂を除去すること」。
「浚渫」と言い換えると分かりやすい。
「攫う」と「浚う」は同訓異義語です。
訓読みで「さらう」と読み、意味が異なる言葉です。
このような例は日本語には多く存在します。
例えば「話すと離す」「当たると中る」「反ると剃る」などがあります。
「攫う」はつかむ、さらうと言う意味
「攫う」の「攫」と言う漢字は「わしづかみにする、かすめ取る、さらう」と言う意味を持ちます。
「一攫千金を狙ってばくちにのめり込む」「人攫いと昔は言ったが、現在は誘拐と言う」「強欲な領主は領民から重税を攫取した」などと使います。
「一攫千金」は「一獲千金」とも書き、意味は変わりません。
「攫」を使った熟語は余りありません。
「浚う」は水底の土砂を取ること
「浚う」は「浚渫」のことです。
川底や井戸底、堀、ドブなどにたまった土砂を機械や手作業で掬いとることです。
「昔は町民こぞって町内のドブ浚いをしたものだ」「堀の浚渫もしないと船の往来が危険になる」「今日のレッスンは必ずお浚いをしておいてください」「大きな容器の底の泥を丁寧に浚い、綺麗に掃除をした」などと使います。
「攫う」と「浚う」の漢字について
「攫」の「音はカク、訓はつかむ、さらう」です。
「手偏」ですから、人が行うことで、「一攫千金、人攫い、攫取」などの言葉になります。
意味は「わしづかみにする、つかむ、かすめる、さらう」などになります。
「浚」の「音はシュン、訓はさらう、ふかい」です。
「さんずい」ですから水に関係した言葉で「浚渫」と言う言葉になります。
意味は「水底の土砂を除去すること、水が深いこと、復習をすること」などになります。
「攫う」と「浚う」とは
「攫う」と「浚う」は「さらう」と読み、同訓異義語となります。
「攫う」は「油断している隙にかすめ取ること、大金をわしづかみにすること」などとなります。
「人攫い、一攫千金」などの言葉があります。
「浚う」は「水の底にたまった土砂を取りさること」です。
「浚渫」と言う言葉になります。
また。
「お浚い」と言う言葉もあります。