中華人民共和国は「現在における中国のこと」。
もとは中国共産党の支配があった地域のことで、第二次世界大戦後に中華人民共和国として成立し、今に至るのです。
中華民国は「現在における台湾のこと」。
もとは国民党の支配があった地域で、第二世界大戦後に中華民国として成立し、その後台湾となったというのが中華民国の経緯となります。
「中華人民共和国」の意味
中華人民共和国は元は中華民国という国でしたが、第二次世界大戦後に中国共産党と国民党が対立し、優勢となった中国共産党が中華人民共和国の建国を宣言します。
これが今の中国であり、中華人民共和国の前身は中国共産党になります。
しかし、元をたどれば中華民国になるので、中華民国ともかかわりがあるということも言えるのです。
「中華民国」の意味
中華民国というのは、第二次世界大戦前までの現在の中国のことになりますが、大戦後には中国共産党と国民党で対立し、劣勢となった国民党が一部地域で中華民国を維持します。
その後、中華民国は現在の台湾となり、今に至るのです。
そして、台湾は国ではなく、地域という見方もありますが、国家が成立しているという見方もあります。
「中華人民共和国」と「中華民国」の用法や用例
「中国の正式名称は中華人民共和国というんだ。
ちょっと長い名前だけど、日本では完全に中国で通っているね。
」
「今の中国の前身は中華民国という国だったんだ。
中国王朝で清というのがあったけど、その後に成立した国なんだよ。
その後、中華民国は今の台湾になったという歴史があるんだ。
だから、中華民国はいろいろな経緯を辿ってきているというのが分かるね。
」
中華人民共和国と中華民国は同じようで違う
中華人民共和国は今の中国、中華民国は今の台湾ということで、そういった部分を知ると、全く別物と思うかもしれないのですが、今の中国も台湾もかつては中華民国として同じ国だったのです。
したがって、歴史をたどると共通点があり、まったく別個とも言えないのですが、現代においては違う概念、違う国という状況と言えるのでしょう。