∫はsが変化したものです∫とはSUMすなわち、和を取ると言うことなのです。
これについてはリーマン積分を用いて第2章で説明します リーマン積分以外での積分でも∫は使われますこれについては第3章で紹介します
∮とはこれは周回積分記号と呼ばれ線積分をするときに使われます
線積分とは曲線に沿って評価された関数の値についての積分の総称です
線積分の例については第4章で紹介し∮については第5章で説明します
第2章∫とリーマン和とリーマン積分
リーマン積分は∫f(x)dxのように表されます
リーマン積分とはリーマン和の合計であります
リーマン和とは?
Σf(t_i)(x_(i+1)-x_i)で表され曲線の下側とx軸に囲まれてにできる図形の面積と
等しく(近似ではあるが、その誤差はいかほどでも小さくなるこれはリーマン和が収束する(極限が存在する)と言うことであり、逆にリーマン和が収束しない時リーマン積分は定義されない)
すなわち、∫f(x)dxとは
∫=Σ、f(x_i)=f(x){i=1,2,3,…},dx=(Δi)x{Δi=x_(i+1)-x_i}と言う形だと考えて頂ければ分かりやすいと思われます
第3章リーマン積分以外の∫
他の∫の用法としてルベグ積分では∫fdμと言うように書きます
これは、リーマン和の代わりに面積や体積の概念を拡張したもの測度μを取って
積分するためです
ただし、ルベグ積分も本によっては∫fdxと書いている場合があります
これは、リーマン積分、ルベグ積分の値が両方とも積分可能な時に
一致する為であります 計算結果が同じなので区別する必要がなくなると言うわけです
第4章線積分ってどういう積分?
線積分はどのように書くのかと言うと、曲線cに沿って評価されたf(z)の値についての積分は
∫_cf(z)dzと表します
計算例を見て見ましょう
複素平面に置ける原点を中心とする半径1の円cを一周した積分f(z)=1/zとする
∮_cf(z)dz=∫{0→2π}1/e^(iθ)・ie^(iθ)dθ=2πi
ですので線積分は積分路(曲線の経路)を書いておかないと値は特別な場合を除いて全く分かりません
第5章∮って便利!
前章の計算例で∮が出てきたのでいよいよ説明に入りましょう
∮は曲線が単純閉曲線を一周したと言う意味です
単純閉曲線とは?
自己交差(レムニスケートやカージオイドを想像してください)を持たない閉曲線
(放物線などではなく楕円や円を想像してください)です
線積分には、曲線の形に関係なくただ単純閉曲線を一周した物に対する定理があります
しかし、上の例を見て貰えば分かるように円を一周した事を普通の積分記号で書くのには
曲線の形を特定し、媒介変数で表し、曲線の動きによって媒介変数がどのように動くか確かめる
必要があると分かって貰えたと思います
しかし、∮を使えば、曲線の形や積分の範囲を気にする事なく簡単に
例えば
f(z)は領域cで正則ならば∮_cf(z)dz=0
と言う風に書けちゃう場合もあります ちょっと得した気分ですよね